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 西岡武夫の国会活動

参議院文教科学委員会会議録

平成14117

  • 西岡武夫君 私は、国会改革連絡会を代表して今日御質問申し上げるわけでございますが、特に私が所属をいたします自由党の立場を中心といたしまして大臣に御質問を申し上げます。

    昨日、私の所属する自由党の党首の小沢党首が小泉総理に対して、今回不幸にして起こったモスクワの劇場における人質の事件、これは多くの犠牲者を出すという不幸な形で終息したわけでございますけれども、このことについて総理はどういうふうに考えるのか、単なるこれはテロというふうに、例えば昨年の九月の十一日に起こったニューヨークでのあのような無残なテロ行為と同じように考えるのかという趣旨の質問を小沢党首はしたわけでございますが、結局、ここに議事録がございますけれども、小泉総理はほとんどこれに対して御自分の考え方を述べておられません。

    私は、どうも小泉政権というのは、基本的な考え方というのをいつもうやむやにして、そして断固として柔軟にやるということだけで今日まで、なぜそれが国民から支持されているのかと、私はよくその理由に苦しむわけでございますけれども、そういう形で来ております。

    後から述べます具体的な教育の問題につきましても、皆様方また国民の皆さん方も一番印象に残っているのは、小泉政権が誕生したときの初めての所信表明の中で、米百俵という表現で教育の重要性ということを特に説かれたわけでございますが、その後のいろいろ拝見をしておりますと、全然教育の重要性をお分かりでないというふうにしか私には思えないわけでございますが。

    私がなぜ今日文部大臣にチェチェン問題について質問申し上げるかといいますと、まず国務大臣として、そしてまた、大臣はトルコ大使を体験された非常に国際的な御経験も豊かな大臣でございます。したがって、そういうお立場も踏まえて、もしこういう問題について、小学校では生徒が、先生、このチェチェンとロシアとの問題はという質問はまずないのではないかと思いますけれども、少なくとも中学校、高等学校ではそういう質問が学校の現場で私はないとは限らないと思うんです。高等学校などの生徒が先生に、これは一体テロなんですか、それとも民族独立のための抵抗運動としてとらえるんですかと。そうすると、どういうふうに教師は答えたらいいんだろうか。一国の国民全体の生命と財産に責任を持っている総理大臣がきちっとした姿勢を示さない中で、学校の現場でそういう、本当に子供たち、生徒の質問があった場合に、文部省としてはどう学校現場で答えたらいいとお考えになるか。

    遠山文部科学大臣のこれまでの豊かな御経験、そして国務大臣という内閣の共同責任を持っておられるお立場を踏まえて御答弁をいただきたいと思います。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 私も昨日の党首討論、拝聴いたしておりました。私は、その際における総理の答弁は、一見何げなくお答えになっているようでございますけれども、大変配慮のあるといいますか、十分考えられたお言葉で述べられたように思うわけでございます。

    つまり、あのチェチェンの問題についてはいろんな見方があると。独立運動であり、あるいは内政問題である、テロ攻撃である、抵抗運動である、いろいろな見方がありますと。しかし、御自分とされては、この問題についてはやはりロシアとチェチェンの問題に日本が深入りして発言するということではなくて、やはり状況について、ロシア側の行き方というものについて、その方向で考えていくべきではないかとおっしゃっているわけでございます。正にこのようなことは党首討論にふさわしいことでございまして、国務大臣としていかんということでございますし、もちろんこれまでの経験を通じてチェチェンという国を構成している人々の宗教観とか様々なことに思いを及ぼすということもできるわけでございますが、しかし、この国会の委員会の場という公的な場において発言できる、発言するという内容については、私は、これは十分に考えた上のものでなくてはならないと思っております。その意味で申し上げれば、やはりチェチェン問題につきましては、政府としては基本的にロシアの国内問題であると認識しておりまして、それ以上これがどういうことであるかということについての深入りしたコメントは差し控えたいと思っているところでございます。

    学校現場でどのように取り扱われるかということについては、私は、こういう問題、非常に難しいだろうなと思います。しかし、罪のない一般市民を巻き込んで、その方法について、非常に残酷な方法をもって目的を達成しようとしたあの状況についてはやはり一種のテロということで断ぜざるを得ない面もあるわけでございまして、そうした問題についてどのように取り組んでいくかというのは、それぞれの取組方において違うとは思います。

    しかし、今大事なことは、そういったケースを通じて、人間として、ああいうテロ行為、特に罪のない一般市民を巻き込んだ非常に危険な状況というものを、その問題性というものを十分理解させていくということは大変大事だと思っております。

  • 西岡武夫君 遠山大臣も、小泉総理、小泉内閣の中に入られてから表現が総理に似てこられたようでございますけれども、結局、昨日総理大臣が答えられたのは、日本の国としてどう考えるんだというその立場を明確にしない答弁をされたわけです。

    ごまかすのがうまいといえばそれまででございますけれども、全く、日本はどう考えるのか、どう対応すべきなのか。私は、やはり根っこは民族自決という、このチェチェンの皆さん方のそういう意思というものを尊重するという、そういうことが最終的には求められる問題であると私は考えていますけれども、そういうことになれば、むしろ日本はロシアに対してそのことをきちっと主張すべきだろうと。

    起こったことは、今、大臣おっしゃったように、確かに正にあのような非道なことが行われてはならないわけでありますから、これはもう何の余地もないわけですけれども、しかしこれを、一般的に今言われている国際的なテロと断固戦うんだという、そういう範疇の中に入れていいのか。

    これはもう大臣も十分御承知のイスラエルとパレスチナとの対立、対決という問題についても同じようなことが言えるわけで、こうした問題、日本がどういう立場を取るんだということをやはり政府としては明確にすべきだと思うんです。

    明確にしないままに、それじゃ子供たちにどういう、そういう質問が、本当に純粋な質問が学校現場であった場合に教師はどう対応していいか分からないじゃないですか。それを私はお尋ねしているんです。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 子供たちにどう教えるかということについて文部科学大臣がこうあるべしと答えること自体は、私はそのような任にあるというふうには思わないところでございますが、むしろ政府の立場をこの際明確にお話ししたらいいのではないかと思います。

    政府の立場としては、現在チェチェンにおいて生起している状況というものを人道的な観点から懸念をし、大きな関心を持って注視していると。そして、日本はロシア側に対して、あの件は基本的に国内問題との認識を伝えてきて、他方、あの件につきましてはロシア政府の適切な対応によって早期に政治的に解決されるべしということを明確にしてまいりました。

    あの一般市民を巻き込んだ今回のテロ行為というものは、いかなる理由をもっても正当化することができなくて、これは断じて許されないことであって、国際の平和と安全への脅威として非難されるべきものと考えている、これが政府の正式なこの問題についての立場でございます。したがいまして、それ以上に私の立場からここで申し上げるというのは任を超えておりますので、お許しをいただきたい。

  • 西岡武夫君 それじゃ、こういう重要な問題、私は二十一世紀というのは非常に国際関係が複雑な状況になっていくと思うんですけれども、そういう中にあって高等学校、中学校でもそうだと思うんですけれども、本当に純粋な子供たちが、これだけ情報が発達しているときですから、いろんな問題を映像で見、また耳で聞き、そしていろんな知識を持って、これはどういうことなんだというふうに考えることはたくさん出てくると思うんです。それを学校の現場で、高等学校の場合になると特に生徒が質問をする、政府は全く方針がはっきりしていない、その中でどういうふうに先生としては、教師としては答えたらいのか分からない。

    政府、総理大臣自身が明確な方針を示していないという中で、そういうことについてある学校ではAということを言い、ある学校ではBという答えを出す。そういうような教育というのは、こういう問題についてはあっていいんでしょうか。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 私は、こういう現実に起こっている問題について子供たちが、たとえ高校生であれ関心を持つということは、それ自体意味のあることだと思います。しかし、それについて一つの考え方を回答として与えていくというのがいいのかどうかというのもございます。そして同時に、私は、政府として、日本政府としてはこういう場合にこういうスタンスを取っているということは明確に教えてやってもいいのではないか思います。

    同時に、子供たちの中でいろんな議論をする、その中で自己表現の能力も鍛えられましょうし、いろんな考え方もあり得るということでございまして、私は、そういうものがもし教材の一つとして取り上げられるようなことがあれば、そこは良識を持った教員がそれをうまく活用して、いろんな国際問題にも興味を持たせ、かつまた政府の立場も教えながらそうしたことについての議論を発展させていく、これは正に教師の力量に懸かっているとは思います。しかし、なかなか難しい課題であろうかなというふうに思うところでございます。

  • 西岡武夫君 教育の現場では確かに難しい問題だと思います。私もそれはそのように考えます。

    ただ、今、大臣がおっしゃった、政府の考えは明確にすべきだけれどもというお話ありましたけれども、政府の考えは明確じゃないじゃないですか。昨日の小泉総理の、ここにありますよ。全然明確じゃないですよ。答弁は。それをどうお考えですか。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 是非、西岡委員も党首とおなりになってあの場で御議論をいただければ有り難いと思うわけでございますが、先ほど申しましたように、政府の立場といいますものは、こうした問題について基本的に国内問題と考えていて、それ以上に日本は踏み込むということはしないということだと思いますし、一方で、あの行為については問題であるという立場で、私はこれ明確でなくて、更にどういうふうに考えるべきという御所感なのか、むしろお述べいただいて私としては勉強したいと思います。
  • 西岡武夫君 私、先ほど申し上げたように、私は、先般のモスクワ劇場におけるあのような行為というものは許すべからざる行為であって、無事の国民の皆さん方を巻き込んで、たとえ民族独立という、そういう大義があったとしてもこれは許されてはならない行為であると、こういうふうに考えておりますけれども、私が申し上げているのは、一般的なテロ、今世界を挙げてテロと立ち向かう、その中に日本もその一員として一緒になってそれに対応していこうと、これは小泉さんはっきりおっしゃっているわけですから。そうした個々の問題について、それをその背景等々も十分承知した上でどういうふうに日本は考えるのか、どういう立場に立つのか、それをはっきりしてくれということを昨日、小沢一郎党首は質問したんですけれども、いろんな見方がありますということでごまかしたわけです。

    私は、あれは許されざることであって、テロというふうに言われてもしようがない。しかし、その背景にはやっぱり民族自決という問題がチェチェンの皆さん方には大きな問題としてあるじゃないかと。長い歴史があると。それならば、独立をするようにロシアに対して働き掛けをしていくというのも、日本がそういう立場を取るならばそういう行動が出てくるわけですね。それがないから私はこういう質問をしているわけです。

    しかし、ですから私は、自分の考えは今申し上げているわけで、そういう政府の考えが大臣がおっしゃるように明確に示されているならば、私は、教育の現場でもいろいろな教師の皆さん方は対応の仕方があるだろうと、そう考えてこういう質問をあえてさせていただきました。

    次に、これも先般、総理と私、予算委員会でのやり取りの中で独立行政法人の議論をいたしまして、その中で、私は、総理がどこまで、米百俵なんということをおっしゃっているけれども、どうもそれを実行しておられるようには見えませんので、どこまで御存知かよく私も認識しておりませんので、総理にだけ御質問をするということを申し上げて、大臣には大変失礼をいたしましたけれども、そのときに大臣があえて御発言になりましたのは、独立行政法人ではなくて、大学の本質に絡んで国立大学法人ということで今考えているという答弁をなさったんです。独立行政法人じゃないんですか。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 大きな枠組みとして独立行政法人の枠組みではございますけれども、その制度を活用した中で、国立大学によりふさわしい国立大学法人というものを今構想中であるという意味でございます。
  • 西岡武夫君 それでは、大臣が今おっしゃった国立大学法人、これは仮称でございましょうけれども、その構想は、その構成員は国家公務員ですか。
  • 国務大臣(遠山敦子君) これにつきましては様々な御議論があり、御審議を経た上で、これについての調査会の取りまとめの中で、現在の国家公務員ということではなくて非公務員型、非公務員というのは私は民間とは違うと思っておりますけれども、非公務員型でいこうということで、現在その方向で進めております。
  • 西岡武夫君 非公務員というのはどういう意味か分かりませんが、私はこの前も委員会でちょっと申し上げたんですけれども、かつて人事院と大分やり取りをいたしまして、教職にある皆さん方と研究に携わっている方々を一つの、国家公務員でもない、純粋の民間企業の民間人でもない第三の身分というものを考えたらどうだろうかということを大分提案したんでございますけれども、教育研究職というようなことを公務員制度の中で考えられないかと。給与体系も別にすべきではないかと。

    その前段として、ちょっと話は飛びますけれども、俗に言われております人確法というものも私が考え、発想して、当時官房副長官だった、後藤田正晴先生が副長官でおられました、と御相談をして、あの法律は多くの反対の中でようやく成立をしたわけでございますけれども、人確法という法律は。そのときに、将来、教育研究職というのは、特に教育研究というのは、今言われる、公共事業がいろいろ批判の的になっておりますけれども、これもいろいろ教育施設や何かのことを考えますと、一概にああいう議論がまかり通るということは私はおかしな傾向であるというふうに考えておりますが、教育のやはり一番中心は人材だと思うんですね。それで私はその人確法という法律を構想して、たった四条、四つの条文でしかできていない短い法律ですけれども、それを作ったんですけれども、その後、どんどんどんどん人事院勧告の中でいじられまして、実際にはその目的をほとんど果たしていないというのが今の現状だと思うんです。

    この議論はまた別途、別の機会にいたしますけれども、今の大臣のお話ですと、新しく考えておられる国立大学の形というのはやっぱり独立法人ではあるんでしょう。そこのところはっきり分からないんですね。

  • 政府参考人(工藤智規君) この三月に有識者のレポートをまとめまして、先生の方にもごらんおきいただいたところでございますが、大きな意味では、既に発足してございます独立行政法人の仕組みを使いながら、国立大学をよりふさわしい仕組みにしようというものでございまして、先ほど御懸念ございました国家公務員かどうかということにつきましても、少なくとも国の国家公務員法をそのまま適用するのではなくて、より教育研究、先ほど、以前の御提案、私も記憶にあるんでございますけれども、現行の公務員制度の中でなかなか不自由なところがございます。

    そのために、かねてから御心配いただいているわけでございますが、私どもこの国立大学の法人化の制度設計に当たりましても、先行しております独立行政法人制度の中では、公務員型、非公務員型という二つの類型がございます。それは、公務員型といいますのは、基本的に国家公務員法の基本的な部分を適用する型。それから、非公務員型といいますのは、民間人になるということじゃなくて、国家公務員の枠組みを適用しない、より自由な制度設計の型でございます。特に大学の教育研究者の勤務内容等を考えますと、より自由な制度設計がいいんではないかという結論から非公務員型という型を選択しているところでございます。

  • 西岡武夫君 やっぱり独立行政法人という考え方の中の枠にあることはあるということですね。
  • 政府参考人(工藤智規君) 大きな意味では、三月のレポートにありますようにそのとおりでございますが、独立行政法人、先行しております独立行政法人の制度そのままではない、新しい国立大学にふさわしい制度設計にしようということで今検討しているところでございます。
  • 西岡武夫君 そこがちょっと私にはよく分からないので、文科省が何かと独立行政法人という、そういう網の中から逃れ出そうというふうに努力されているお気持ちは分かるのでございますけれども、小泉総理は国立大学の数が多過ぎる、そんなに九十幾つも要らないと。これは実は私にも大きな責任がございまして、今統合が進んでいるという学校の幾つかの名前は、ちょうど大学紛争のいろいろな後遺症がある中で、たまたま敗戦後初めて医学部を新設するということが当時の厚生省から医師養成の要請があって、これを当時文部省が受けて、私が政務次官のときにこの問題が大きな問題となって各地に国立の単科の医科大学を作ったという経緯がありました。

    これは大学紛争の終局場面ではございましたけれども、まだまだそういう混乱した状態がございましたので、そういう混乱した中に新しい学部を作るのはいかがなものかということも頭の中には正直に申し上げてございまして、これを単科の医科大学にしたと。したがって、今の状況の中でこれを本当の意味での総合的な大学、ユニバーシティーにするという大学統合については、私はそれは一つの考え方で結構だろうと思います。

    ただ、小泉総理はこの前の予算委員会でおっしゃった、大体国立大学が多過ぎると思っていると。それで、片や石原行革担当の大臣がおっしゃったことは、独立行政法人は三年から五年で見直すんだ、つぶす場合もあると。今までの特殊法人のようにどんどんどんどん事業を拡大していって野放図になっていくということはないようにちゃんとします、三年から五年ごとにこれを見直して、要らないものはなくしていくと、そんなことができるかどうか分かりませんけれども、そういう答弁を正式にされたわけです。ここに答弁の議事録がございますけれども。

    ところが、今の御答弁によると、何とか文部科学省としては、国立大学を独立行政法人という全体の網の中ではあるけれども、ちょっと網の目の粗いところを見付けて外に半分出掛かったような組織を作ろうと努力されているようですけれども、それはちょっと私には、それでああそうでございますかというわけにはいかないですね。どうなんでしょう。

  • 副大臣(河村建夫君) ちょっと私もその議論の中に入れさせていただきたいと思うんですが、今の行革の視点から大学を行政法人というんじゃなくて、これはもう釈迦に説法だと思うのでありますが、今の大学の現状を見たときに、いわゆる世界の競争、世界に発信できる大学、もっと活性化しなきゃいかぬという強い要請があったと思うんですね。大学改革の視点が私はまず先にあって、その結果として今の統合のような問題も出てくる。私はこの統合の問題というのは、これはそれぞれの地域性がありますから、地域でそれを必要だと思われればそれは一つの考え方、埼玉大学と群馬大学のように話合いが進んでいるようなところもございますが。

    したがって、私は、石原大臣が五年後見直せば廃止するところもあるだろうと言われた、これもいわゆる行革の見方と、それから同時に、使命を果たした、特殊法人や何かの使命を果たしたものは、これまた使命を果たしておりながらまた新しい仕事を作ってどんどん生き長らえていくようなやり方というのは問題だと私は思いますから。しかし、大学というのは、その使命を果たしたかどうか、これで簡単に廃止という考え方でいくべき筋のものではないだろうと、こう思っております。

    したがって、文部科学省がそういうことを考えて、いわゆる独立行政法人の大きな考え方の中の一角として大学法人。その大学法人の名前を付けたとき、我々自民党でいろんな勉強会をやったときに、やっぱり独立行政法人の一環かということだったんですが、いわゆる教育というのは行政じゃないじゃないかと、もっと別の考え方があるはずだということからこういう名前にしていったという経緯もあることは私は承知をいたしております。

  • 西岡武夫君 そうすると、先般の予算委員会で遠山大臣が御答弁になった独立行政法人という名前は付かないんですね。それは確定しているんですか。
  • 政府参考人(工藤智規君) まだ法案御審議いただいてございません。そういう方向で今検討してございまして、近々更に御検討の機会があろうかと思っております。
  • 西岡武夫君 それは行革の方の担当の石原大臣とも十分、石原大臣も御承知で国立大学は別であるということを十分御認識しておられるんですか。

    どうもこの間、私が特殊法人の問題は全体の問題としても申し上げたんですけれども、特に国立大学の特殊法人化については問題があるという趣旨で質問をしたんですけれども、どうもそういう感じを受けなかったわけですけれども、石原大臣はそれは御了承なっているんですか。

  • 政府参考人(工藤智規君) これまでの経緯で、内閣はそれぞれ替わっているのでございますけれども、一応継続性を考えますと、国立大学につきましてはそれにふさわしい制度設計で平成十六年四月の発足を目指して準備をすべきことということになってございまして、今政府部内で検討中でございますが、石原大臣に個別に本件についてまだ御説明しているわけじゃございませんが、内閣全体の中でそういう方向であることについては御認識いただいているのではないかと思ってございます。
  • 西岡武夫君 今の御答弁は全然答弁になっていないですよ。担当大臣とはよく話していないけれども内閣としてはそういう方向になっている、そんなあやふやなことでこの問題がどんどん進んでいくというのは、これは国立大学の将来にとって私は非常に不安を覚えます。

    それと、これは遠山大臣御記憶だと思いますけれども、これも私が、大分昔ですけれども、文部省が直接学校を設置する場合に、むしろ文部省の中に、そのときはもう文化省という名前にしたらどうだという議論もあったのでございますけれども、その中に国立学校庁というものを作って、そこが国立の大学その他国立の学校を所管する、それを監督するのが今で言う文部科学省の中の高等教育局長の担当だ、そういう形にひっくり返すべきじゃないか、そうすれば私学に対する監督も同じようにできるじゃないかと、そういうふうに私は提案したことがあったんですけれども、これもそのままになってしまいました、残念ながら。議論が深まりませんでした。

    こうしたことも踏まえてどうされるんですか、これ。本当にこれで大丈夫ですか。

  • 国務大臣(遠山敦子君) これは、担当の私といたしましてこれは明快に新しい国立大学法人を作るということは昨年の経済財政諮問会議でも明言いたしまして、その内容について閣議の中でも了解を得ているわけでございます。これはむしろどの大臣の了解を取るということよりも、内閣としてこれは国立大学法人でいくということについて、これは方向性として明確でございますし、担当の私としまして、それはそういう形で今進めていることについて内閣として責任を持って進めているところでございます。

    目下、制度設計中でございまして、しかもこれは大変大きな改革になるわけでございまして、今様々な準備を整えております。それをしっかりと進めていくと。そして、河村副大臣からも答弁してくれましたように、これは日本の大学というものを活力に富んだ国際競争力を持つものとしてやっていく、国公私それぞれに目標を持って改革をしていく、その一つの在り方として国立大学については国立大学法人ということで早期に移行するという方針で今進めているところでございます。

    しかも、これは行革の流れというのももちろん並行してあったわけでございますけれども、しかし、むしろ大学改革をどのように進めていくかというその哲学というものを前提にしながら、様々な会議、委員会等での議論を重ねて今日まで来ているところでございます。これは、歴代の大臣もそれぞれにお考えいただきまして、その方向を誤ることなく慎重に進めて今日まで来ているところでございます。

  • 西岡武夫君 ちょうどもう時間でございますから。

    大学は、私は通常の企業と、企業という考え方で、もちろん企業的な能力というものもこれから求められていくんでしょうけれども、しかし、学問というものが、やっぱり学問と教育、基礎研究と教育というのが中心ですから、経営的手腕が物すごく優れている人が学問的に優れて、両方優れているというのはなかなか希有の存在だろうと私は思うんですけれども、そういうことを考えると、今の方向で果たしていいのかなと、私自身はいまだにこの問題についてはどうも胸にすとんと落ちません。 

    この問題については、本当にこれから十年、二十年、三十年とたちませんと、あのときあんなことしてだれがやったんだということになるわけですから、よく国会でのこういう事前の議論も十分していただいて、これは委員長にお願いでございますけれども、私はこういう、何といいましょうか、速記が入って公式の議論じゃなくても、本当に国立大学そんなことしちゃっていいのというようなざっくばらんな話合いの場を是非持っていただきたいということを前、委員長にお願いしたことがあるんですけれども、なかなか時間、皆様の時間等のこともあって実現しませんでしたけれども。

    どうも、非常に言いにくいんですが、今の小泉政権はどうも政党政治からちょっと外れているようなところもありまして、いろんな諮問会議とか変なものがいろいろ出てきますから、自民党の、今、副大臣、文教部会長も御経験で、部会できちっとした議論はしておられるんだろうと思うんですけれども、与党の皆さんだけにお任せして、法案が出てきてからそれを我々が審議するというのでは手後れになるのではないかという心配もございますので、十分この議論を事前に法案ができる前に深めていただきたいと、これは委員長へお願いでございますけれども、お願いを申し上げまして、私の質問を終わります。