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 西岡武夫の国会活動

参議院文教科学委員会会議録

平成1565

  • 西岡武夫君  委員長のお許しをいただき、また山本委員のお時間を若干いただきまして、冒頭に、先ほど文部科学省の方から御答弁がありました点でどうも私としては聞き捨てならない文 がありましたので、大臣にお尋ねをいたします。

     この法案が今これだけ真剣に審議をされている最中であります。しかも、国立大学を抜本的に、改正と私は思いませんけれども、これだけの大きな改革をやる審議が国会で行われている最中に、既に文部科学省としては、この法律が成立をしたということを前提とした移行のための経費をお使いになったり、あるいは新しい会計システムの研究等々いろいろな研究を進めておられると。もしも進めておられるとするならば、当然この審議の場に、新しい、文部科学省が今考えておられる独立行政法人という新しいシステムの傘の中に、私は、傘の中にあると思うんですけれども、その国立大学法人の全容をすべて明らかにして、そして審議が進められるべきであると思いますけれども、この二点について、どうも先ほどの文部科学省の御説明は国会審議を無視しているんじゃないかと。もう法案は当然通るんだと。与党の皆さん方が多数だから通るんだとお考えになるのかもしれませんけれども、先般の私の質問でも申し上げましたように、衆議院における審議も十分行われていないままに参議院にこれが、法案が来てしまったと。これで日本の将来のことが本当に文部科学大臣が責任が持てるのかと。国会の審議を何とお心得になっておられるのか、お尋ねをいたします。

  • 国務大臣(遠山敦子君) この国立大学の法人化のことにつきましては、今正に国会において御審議をいただいているところでございます。しかし、これは突然私の方で出してきたということではございませんで、既に政府として昨年六月に国立大学の法人化を平成十六年度を目途に開始すると閣議決定をいたしております。閣議のメンバーであります私といたしましては、そのことを踏まえてそれに必要な準備を整えるということでございます。もちろん、その法律の成立を待ってすべて始めるという、そういう言い方もあろうかと思いますけれども、閣議決定をされて、しかも平成十六年度から実施に移すという段階で、例えば今法律が成立してそれに必要な経費を十分に準備するということができますでしょうか。私としては、そのことについて閣僚の一人として必要な準備を並行してやっているということでございます。

     しかし、それは内部的な、この法律が本当に成立をして、整然とそれからいろんなことが動いてまいると思いますけれども、言わば足踏みといいますか準備段階でございまして、そのことについて、ここにおいて整然とした形でお示しをする、それこそ、それこそ国会軽視ということになると思います。

  • 西岡武夫君 今の大臣の御答弁は極めておかしいと思いますね。閣議決定をなされたからやるのが当然だと。じゃ、国会を何とお心得になっているんですか。どっちが大事ですか。
  • 国務大臣(遠山敦子君) 閣議決定をされて、そして政府の方針として平成十六年度から国立大学法人化ということを目指してやれということでございまして、現にそれをやるかどうかは国会の場でお決めになることでございます。しかし、例えば、例えば平成十六年度からということで、何もしないでこの成立を待って事柄を急に急ぐということになりましたら、それこそ日本の大学は大混乱になります。

     私は、西岡委員というのは大変尊敬をいたしておりますし、正に国立大学を愛しておられる典型だと思いますけれども、そのことと私どもが真剣に取り組んで、正に今は国立大学法人法の成立に向けて全力を傾けて、何か月間も二十四時間体制でみんなやっているわけでございますけれども、それは正に国会での御審議を尊重するからでございます。同時に、しかし大学に対しては不安を抱かすということがないように必要な準備というものはやっていくということでございます。必要が、もし、もしこれが通らなければそれは必要がなくなるわけでございましょう。

     私は、委員の御指摘はある意味では正鵠をついた御質問かもしれませんけれども、かつて文部大臣をおやりになりました方の御意見とは思えないわけでございます。

  • 西岡武夫君 今の大臣のお言葉は、これはお取り消しをいただきたいと思います。私が申し上げているのは、閣議決定を盾にして国会での審議を愚弄するものだと思いますね。お取り消しをいただきたい。

     私が申し上げているのは、閣議決定をして、何月、何年の何月からやるから、ここで国会の審議は早くやってもらいたい、それを前提として、じゃなぜ法案が、私は反対ですけれども、万が一、与党の皆さん方もこれを本当にいいと思ってやっているとは到底思えないんですけれども、万々が一通ったとして、通ってから十分な時間を掛けてからスタートさせるべきじゃありませんか。

     今の大臣のお言葉はおかしいじゃないですか。取り消してください。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 私の考え方は先ほど申したとおりでございます。これは是非とも理事会においてしっかりと御議論をいただきたいと思います。
  • 西岡武夫君 大臣、大臣を、私、西岡武夫が文部大臣をかつてやった言葉とは思えないという言葉は取り消してください。
  • 国務大臣(遠山敦子君) その点につきましては取り消させていただきます。申し訳ございませんでした。
  • 山本正和君 これは大臣がどういう立場で言っておられるか、一生懸命に取り組んでこられた経過から分かりますけれども、だけれども、三権分立といいますけれども、国権の最高機関たる国会なんですよ。国権の最高機関たる国会がまだ決定していないことを、閣議決定があるからといって、閣議決定を優先して発動するようなその考え方が間違っているというわけなんですよ。

     いいですか、国権の最高機関なんですよ、国会というところは。国会が決まるまでは駄目なんです。だから、閣議決定というのは国権の最高機関たる国会の決定を何とか得たいと、そういう願望も含めての閣議決定なんですね。閣議決定が最高決定じゃないんですから、そこは間違えないようにしていただきたい、ここは。ちょっと今のところは、役所に長い間おられたから、役所というところはこれはいやでも応でも閣議決定を大事にするのは当たり前だからそれは分かりますけれども、そうじゃないんですから。

     国会は最高の機関なんです。国権の最高機関なんです。その最高機関が決定していないことを、閣議決定がこうありますので、決定していませんけれどもかくかくいたしますというそのことは駄目なんですよ。それは率直にお取り消しください。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 私は、行政を進める行き方としまして、その方向を目指して準備をするということでございまして、私は並行しつつ少しずつ準備をしていくというのは当然の作業ではないかと思います。そのことにおいてこの法案自体の御審議を、法案自体の御審議を妨げるようなことは一切いたしていないわけでございます。
  • 山本正和君 ちょっと整理をして、大臣もちょっともう一遍御自分がおっしゃったことを後で速記録を見てもろうたら分かりますから。今のような形で、要するにこの法案が通過した場合にどういう事が必要かということのための準備をするということと、閣議決定がありますので、したがって国会の決定がまだされていませんけれどもかくかくしかじかのことを進めますということは意味が違うんですから。ですから、そこのところをもう一遍速記録を十分見ていただいて、私はこの問題を取り消していただきたい。

     要するに、国会の決定前ですけれども閣議決定があるのでかくかくいたしておりますと、それはもう重大な事柄なんですよ、その言葉は。そこはひとつ是非取り消してもらわなきゃいけない。分かるでしょ、意味。

  • 国務大臣(遠山敦子君) おっしゃる趣旨は分かります。ただ、その法案を出して、ただ私どもの考えで、政策決定はそれぞれの省がやりますから、大臣の政策決定の上に法案を出して、それを待って成立を待つ、そしてそのために準備する、それはいいとおっしゃるわけでございますが、それに加えて私としては閣議決定というものもあるという意味で申し上げているわけでございます。山本委員が政策の大きな転換ということで、それに対する準備が必要ということでおっしゃるとすれば、それは同じことではないかと思います。 

     私の言い方がやや閣議決定があったから、だからというふうにもし取られたといたしましたら、それは違います。私どもとしては、その準備を進めるということは、各国立大学が戸惑いなくスムースに新しい法人に移っていただくために必要最小限のことをやるというのは私どもの義務と思うわけでございます。

     しかし、それは、法案そのものの御審議はこちらにお願いをしているわけでございまして、そのことにおいて、私は、西岡委員の御議論について申し上げたのが私の考え方でございます。

  • 山本正和君 それでは、ひとつ是非休憩していただいて、理事会で協議していただきたいと思いますけれども。

     ただ、もう一遍、大臣、言われる言葉の中で、ひょっとしたら間違って受け止められるかもしれないので、あえて老婆心、老爺心で言いますけれども、問題は、法案を提出したら、提出した場合の成立に備えて様々な準備するというのは、役所としてやるのは当然のことなんですね。閣議決定があろうとなかろうと関係ないことなんですね。いいですか。

     ところが、先ほどの御発言は、本法案がここで審議中であるにもかかわらず、閣議決定があるので云々ということを言われたので、それはもう重大なる国会に対する、国会の審議に対する、侮辱とまでは言いませんけれども、適当な言葉じゃない、そういう言葉を使うのは。そういう意味で言っているので、そこは本来からいえば取り消すべきなんですよ。私はそう思いますよ。何も言わずに、閣議決定という部分は取り消しますと、こう言われれば済む話なんです。要するに、法案が成立した場合に備えて準備をいたしておりますということならば、それ以上のことではない、何も。その辺は間違えないようにしてください。

  • 国務大臣(遠山敦子君) 法案が成立することを目指して着々と準備をさせていただいております。

     それについて、先ほど申しました、閣議決定を引用して、私としてはむしろそれは、そのことを正当化する一つとして申し上げましたけれども、もしそれが十分でない、あるいは意に反するということでありますれば、私といたしましては、その分については取り消すこともやむを得ないと思います。