- 西岡武夫君 私は、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)を代表いたしまして質問をいたします。
まず冒頭に、大臣にお尋ねをいたしますが、教育研究のための最重要経費とは何なのか、どうお考えですか。
- 国務大臣(遠山敦子君) 教育研究のために必要な経費、最重要、教育にかかわる経費、研究にかかわる経費でございますけれども、今のが大学ということであろうかと思いますが、その場合には、私はやはり教育及び研究の機能を受け持つ教員、それからそれをサポートする職員の方々、言わば大学を構成する人たちにかかわる人的経費というのが第一ではないかと思います。
- 西岡武夫君 ただいまの大臣の御答弁は私も全く賛成であります。教育研究の予算の中で一番大切に考えて、国としても重要視していかなければいけないのは人件費だと思います。他の省庁における事業費に相当するものが人件費であると、このように考えます。そして、国立大学が果たしてきました今日までの役割、その中で教職員、そしてこれをサポートしていく事務職員の皆さん方の御努力というものが高く評価されなければいけないと思います。
そこで、お尋ねをいたしますけれども、今回、国立大学法人化に伴って、国家公務員である一般職の職員の大学の皆様方が国家公務員でなくなるということになるわけですけれども、これは何を根拠にしてこの国家公務員の身分というものを、前回も申し上げましたけれども、あえて申し上げると、剥奪するということができるのか、これを大臣にお答えいただきたいと思います。
- 政府参考人(玉井日出夫君) 御説明を申し上げます。
今の御指摘でございますけれども、国立大学法人法案附則第四条によりまして、国立大学法人の成立の際、現に国立大学の教職員である者は、別に辞令が発せられない限り、引き続き国立大学法人の教職員となるものとされているわけでございます。
したがいまして、国立大学法人法案附則第四条によりまして、国立大学の教職員は国家公務員から国立大学法人の職員の身分に代わるということとされているわけでございます。これが法的な根拠でございます。
- 西岡武夫君 これはおかしな話でして、私がお尋ねを申し上げたのは、国家公務員の身分というものは、国家公務員としてそれだけの大きな責任を持っている、しかしその身分というものはいろいろな、国家公務員としての民間におけるいろいろな雇用関係以外の制約も受けると、そういう意味から身分もきちんと保障されているという仕組みになっているわけですね。
今の玉井審議官の御説明では、私も今までいろいろ議員立法もしてまいりましたし、政府提出の法案等にもかかわってまいりましたけれども、よく犬がしっぽを振るのではなくてしっぽで犬を振るという、そういう例え話もあるくらいに、私もそういう法案を幾つか作ってきた経験がございます。しかし、今の御答弁ですと、しっぽでもない形で犬を振っちゃうというやり方だと思うんですけれども、今の御答弁では納得いきません。
- 政府参考人(玉井日出夫君) 御説明を申し上げます。
確かに、国家公務員は国家公務員法体系によってその身分が保障され、種々の規定があるわけでございますが、今回は、先行する独立行政法人、非公務員型あるいは公務員型ございますけれども、既に設立されました非公務員型の独立行政法人におきましては、その職員が国家公務員の身分は失っても、新組織への移行にかかわる法律において職員の引継ぎが規定される場合には、その法律によってその職員は国家公務員の身分を失うというふうな整理をされているわけでございます。
したがいまして、国立大学法人法附則第四条についても、本条に基づきまして、国家公務員法の規定によらずに承継職員は国家公務員の身分を失うという形になるわけであります。すなわち、国家公務員法体系以外の法律によってその承継を定めている、こういう仕組みになっているわけでございます。
- 西岡武夫君 その御説明は納得がいきません。国家公務員法によって定められている身分を他の法律によって失わしめるということでありますから、国家公務員法の体系の中でどのようにお考えになるのか、これが明確でないと法体系としても私はおかしいと思います。
これは大臣に御答弁いただきたいんです。
- 国務大臣(遠山敦子君) 今回の法案でお願いしております国立大学の法人化というものに当たりましては、これは職員の引継ぎに関する規定自体を国立大学法人法の附則第四条に置いているわけでございます。ここにおきまして、法人設立の際、現に大学の職員である者については、別に辞令を発せられないという場合にはその国立大学法人の職員となるということで、法律上そこの引継ぎをしっかりとやっているわけで、やろうとしているわけでございます。
国の機関から非公務員型の独立行政法人に移行した機関の承継職員、これは幾つかあるわけでございますが、これは国家公務員としての身分を失っているわけでございますが、これは独立行政法人個別法に定める職員の引継ぎ規定によって非公務員型の機関に身分が承継されるということに伴うものでございまして、これは国家公務員法上に定める分限免職とは異なるわけでございます。
それと同時に、国立大学法人法案の附則の第四条の職員の引継ぎ規定につきましても、非公務員型の独立行政法人個別法の規定と同じ趣旨であるわけでございまして、このことにつきましては、既に法令、法制上のきちんとした解釈、そして立法手続によりましてそのことがこれまでもあるわけでございまして、国立大学の法人化に当たって職員が公務員の身分を失うことにつきましても、国家公務員法に定める分限免職とは異なると、こういうふうに考えているところでございます。
- 西岡武夫君 これはおかしな御答弁でして、私がお尋ねしているのは、別に辞めさせることじゃないからいいんだというみたいな、俗っぽく言えばそういう御答弁なんですけれども、国家公務員として国立大学に就職をされた、その国家公務員の身分を職員の皆さん方が失うわけですね。それは何に基づいているんですかと申し上げているんです。その罷免、新しい法人の方に身分が移るからいいんだという問題ではなくて、国家公務員としての身分を何によって失わしめることができるのかという根拠をお尋ねしているんです。
- 政府参考人(玉井日出夫君) 御説明を申し上げます。
国家公務員がその身分を失うという形になるわけでございますが、この根拠は、要するに、国家公務員とは別の法体系をもって身分を承継させる、こういう法的な仕組みを先行独立行政法人も取っているわけでございます。それぞれの独立行政法人個別法におきまして職員の引継ぎ規定を置き、したがって、国の職員からそれぞれの独立行政法人の職員へと身分を引き継いで承継職員となっているわけでございまして、それと同じ形で、国立大学法人法におきましても、附則四条をもって国立大学の職員から国立大学法人の職員へと承継するという法的仕組みを取っているわけでございます。
- 西岡武夫君 これは、御答弁はちょっと私の質問にお答えになっていないんで、国家公務員である資格を剥奪する根拠をお尋ねしているんです。国家公務員法そのものは全然いじられていないんですから。
- 政府参考人(玉井日出夫君) そこで、また御説明申し上げますが、要は国家公務員法のどこそこの規定ということではなくて、国家公務員法の体系とは別の法律をもって、そしてその職員を継承をしているわけでございます。すなわち、先行する独立行政法人におきましても、各独立行政法人の個別法をもってそれぞれ国家公務員の職員がそれぞれの独立行政法人の職員になる、そういう規定をそれぞれ置いているわけでございます。それが根拠になっているわけでございます。
- 西岡武夫君 私がお尋ねしているのは、大臣、国家公務員として雇用された国立大学の職員の皆さん方が、別の法体系で国家公務員でなくするということは、私はさっき、いろいろな法律を作ってきた過程の中でしっぽで犬を振るというようなことを申し上げたんですけれども、しっぽも付いていない犬を振っているようなものじゃないんですか。
- 国務大臣(遠山敦子君) しっぽが付いていない犬をという御趣旨はちょっとなかなかよく理解しにくい面もございますけれども、この法人化に伴いまず職員の身分といいますものをどのように扱うかということは本当に大事な問題だと思っております。
そのことにつきまして、これは本当に法律上の明確な理屈そして根拠がないとできないわけでございまして、正に西岡委員が御心配いただいておりますようなことを十分に勘案した上で、新しく法人化するということに伴ってどのように身分というのを承継させるかということを十分検討されてきたわけでございます。
先行の独法におきましても非公務員型になるという法人が幾つかあるわけでございますが、その場合におきましても、国家公務員法上の体系とは別途の、それぞれの個別法におきまして、その切り替わるときの時点で、職員である者についてはそのまま、別の辞令が発せられない限り新たな法人の職員になるということで担保されているわけでございます。
その意味におきまして、よく分かります、西岡委員が、元々国家公務員として就職したのではないかと、それについての身分の問題であるので、国家公務員法上の条文の適用というふうなことを仰せられる趣旨というものは大変よく分かるわけでございますが、この点につきましては、本当に先行する法人、これは国会においてきちんと成立を認められた法律であるわけでございますけれども、それらにおいても、やはり個別法の中で今申したような規定をしっかり設けてその身分を承継させるという形を取ってまいっているわけでございます。
その意味で、根拠は何かというふうに問われますと、先ほど来お答えいたしておりますように、国立大学法人法案の附則第四条に基づいて、法人成立の際に現に大学の職員である者については、これはスムーズに新たな法人、これは法人といいましても国立大学の法人でございますが、そこに移行する、承継する、身分を承継するという形で、私どもとしては、これについてはそのような理念と考え方、そして根拠の置き方において今回法案を提出させていただいているところでございます。
- 西岡武夫君 それで私は、冒頭に、教育研究のために最大の経費、予算等は何が大事なのか、他の省庁、他の組織と違うのは、正に、どこでも人件費はもちろん大事ですけれども、人件費そのものが事業そのものだという意味で申し上げたわけで、今、私が、あえて国家公務員であるという、国立大学であるということの特性、そして大学の特性、しかも学問の自由、大学の自治ということを考えたときに、国立大学を、正に大臣、これは他の独立行政法人とは違うんだというような御説明をるる今までされてこられたけれども、結局、他の独立行政法人と一緒だということを大臣、今おっしゃったじゃありませんか。そこに問題があると。
私は、大学の問題点というのは、長いこと教育の行政についてもかかわってまいりましたし、与党の文教の責任者という立場からも長くかかわってまいりましたけれども、大学の改革というのは必要だと、しかしこういう行政改革ありきという動機不純な形で大学をこんなに変えていいんだろうかという疑問で私は申し上げているわけです。
その中で、大学人の、大学というのは教授だけでは仕事できないわけですから、大学の職員の皆さん方のやっぱりサポートが十分あって、それも私は、日本の場合にはアメリカ等に比べるとそういう予算とか人件費とか非常に少ないと、いろいろとお伺いをしています。そういう中で、職員の皆さん方のいろいろな御努力等、御苦労を考えると、いきなり、国家公務員として採用されたはずなのにそうでなくなってしまったと、そんな無責任な話ないじゃないですか。
- 国務大臣(遠山敦子君) 大学の経費の面で一番大事なのは人件費というふうにあえて御質問があったから答えたわけでございまして、その点はそうだとは思います。しかし、大学にとって大事なことは様々にございます。経費という面はもちろんしっかり確保した上で、何が大学にとって大事かといえば、優れた教育が行われ、そして先端的な研究あるいは継承的な研究、そういったものが濶達に行われることでございます。
その角度で申し上げますと、今度の法人化ということに伴いまして、様々な自主性、自律性がかえって発揮できるわけでございます。
午前中もるる御説明いたしましたけれども、例えば大学において人事権といいますものはどうあるべきかと。今、国立大学につきましては、文部科学大臣が教員、職員のすべてについて任命権を持っているわけです、委任はいたしておりますけれどもね。しかし、それが今度は新たにすべて学長に権限として法律上明確になるわけでございます。これは完全にこれまでと違った大学の自主性、自律性が保たれるわけでございます。
それから、評価につきましても、これは国立大学評価委員会というものを置いてやるということでございまして、これは通常の独法とも違うわけでございますし、さらに、一番大事なのは教育研究の中身についてどう評価するかということでございますが、これについては第三者機関である大学評価・学位授与機構でやっていただくということになっているわけでございます。
その他挙げれば様々ございますけれども、そういった言わば大学の自主性、それから自律性というものを担保する、あるいはそれを更に前進させていく、あるいはこれまでなかったようなそういう大学の濶達な活動というものを助けるために法人化をする、これはもう正に日本の未来を担ってもらう国立大学、もちろん私立大学もあれでございますが、これまでいろいろ桎梏があってできなかったようなことをむしろ解き放っていくという、そういう理念に基づいているわけでございまして、正に西岡委員が御心配いただいております大学の自主性、自律性といったものをしっかり確保していく、そのための法案であるわけでございます。
それを行っていく人の重要性というのはもうおっしゃるとおりでございまして、その人々がこれまでの国家公務員という身分というものはいったん失うわけでございますけれども、それがスムーズに移行をして、本来、大学が目指すべき濶達なる教育研究をやってもらう、新たな法人の設立する国立大学として発展してもらう、そのようなことを考えた上で、その身分についても新たな承継職員としてスムーズに移行してもらうと、そういうふうな法案になっているわけでございます。
- 西岡武夫君 大臣、それじゃ別の言い方で御質問しますが、今までの国立大学の職員の皆さん方の身分の安定と法人化された大学の職員の皆さん方の身分の安定、どちらが安定していますか。
- 国務大臣(遠山敦子君) 法人化後の教職員は非公務員となるわけでございますが、これは非公務員でございまして、民間人ではないわけでございます。様々な形で公務員であることに準じたような扱いもあるわけでございますが、いずれにしましても非公務員ということでございまして、民間労働法制の適用を受けるわけでございまして、法人化後の教職員の給与あるいは勤務時間等の労働条件につきましては各大学法人が作成する就業規則等で定められるということとなるわけでありまして、賃金等の労働条件については労使が交渉を行うことも可能であります。
それから、教職員は非公務員の身分となりますけれども、使用者の解雇権の行使も、それが客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当として是認することができない場合には権利の濫用として無効になると、これは最高裁判所の判例でございますが、とされておりまして、みだりに身分が不安定になるということはないのは当然でございます。
国立大学は、現行制度上、予算、組織、人事などの面でいろいろの制約を受けているわけでございますけれども、法人化後は、大学の大幅な裁量が認められますとともに、事後評価あるいは情報公開を行うなどのことから、職員の身分に不安や問題が起こることは考えにくいわけでございまして、今までの身分において担保されていたことと新たに法人化後の非公務員型になるということにおいて、不安定さが増すというようなことはないというふうに考えております。
- 西岡武夫君 大臣、端的にお答えをいただきたいんです。
国家公務員である現在の、現行の大学の職員の皆様方と、法人化された場合の大学の職員の、法人の職員の皆さん方と、どちらが身分が安定しているかと申し上げているんですから、きちんとお答えください。それだけ。イエスかノーかで。
- 国務大臣(遠山敦子君) 先ほど申し上げた最後のところで申し上げましたように、身分の安定性について変化はないということでございます。
ちょっとその辺は技術的なことも加わりますので、もしあれば・・・
- 西岡武夫君 いや、いいです。
私は、大臣始め文部省の皆さん方が、文部科学省の皆さん方が大変な苦労をされて、行政改革ということから始まったことを何かと法人化、これも一つの大きなテーマだったんですけれども、そういう形でこの際大学を改革しようということで、言わば、これは与党の私の昔の同僚の議員からも聞いたんですけれども、とにかくガラス細工でこの法案作っているんだと、ちょっと崩したらば全部壊れちゃうからなかなかそう簡単にいかないんだというお話も私的には聞いているわけですけれども、そういう意味では大臣始め役所の皆さん方が大変な御努力をされているのはよく分かるんですが、しかし行政改革ありきということで大学を論じていいのかと。国立大学の将来をどう考えるかということを中心にして考えて、その結果として行政改革にも資するというならば別ですけれども、話が逆じゃないかと。
私は、文部省、文部省時代ですね、文部省の皆さん方と与党の立場で、あるときには与党の幹部から関東軍と言われたりして頑張ってきたことあるんです。ですから、文部科学省も、行政改革でこれをやるんじゃないんだ、大学を改革するんだ、それではこういう独立行政法人という仕組みの中に当てはめるというのはおかしいと、なぜ抵抗されなかったんですか。
- 国務大臣(遠山敦子君) 私どもの苦労のほども御理解いただきながら厳しい御質問かと受け止めております。
これまでのこの問題に関する議論といいますものは本当に長い歴史を持っておりまして、今さら長々と御説明しておりますと時間を取りますのであれでございますけれども、私は、平成十一年の四月ですね、これが一つの転機であるというふうに考えております。そして、それの前には、もっとずっと以前に中教審を始めとするいろんな御論議の上で、国立大学が今のような行政組織の一部ではなくて法人化しなければならない、法人化するのが適切であるという御論議というのが底流にあった上で行革の話はあったわけでございますが、平成十一年の四月に閣議決定によりまして、政府として、国立大学の独立行政化の問題を、単なる行革の観点ではなく、大学の自主性、自律性を尊重しつつ、大学改革の一環として検討するという方針が確認されたわけでございます。これがなければ、それは、もし行革の立場だけでということであれば、私自身も恐らく今回の法案を提出するというようなことにはならなかったと思います。
むしろ底流にあった法人化を行い、そして大学をより活性化していくということと、そして法人化というものを行政改革の一環ではなくて大学改革としてとらえるという強い政府の意思決定というものを前提にした上で今回の法案というものを準備させていただいているわけでございますが、さらに大事なことは、これは行政としての私どもが準備したといいますよりは、大学人の間での非常に真剣な御議論があったわけでございます。これは、国立大学法人にかかわる調査検討会議、平成十二年から十四年にかけまして御議論をいただきましたその成果が既に報告書として出ているわけでございますが、今回そうした御議論を前提とした上で、私どももほとんどの部分その検討会議の結論にのっとって法案化を進めたわけでございます。
それは、いろいろな政府内の御意見、様々あったわけでございますが、そこのところをしっかりと貫いた上で法案を作り御提案させていただいているということでございまして、是非ともその点については御理解を賜りたいと思います。
- 西岡武夫君 話を元に戻しますけれども、先般、名古屋大学の総長が賛成の立場から御意見をこの委員会、当委員会でいただきました。その賛成のお立場の名古屋大学の総長が、非公務員型とは自分も思わなかったとおっしゃったんですね。大臣、御存じだと思いますけれども、その場にはおられませんでしたけれども、これ、どういうことですか。
- 国務大臣(遠山敦子君) その部分、前後のことがないと、その部分だけについてどうかというお話ですと困るわけでございますが、私は、この調査検討会議におきます議論の中で非常にこの点は真剣な御議論があったというふうに考えております。
これは報告書の中でも明らかなように、公務員型にした場合、あるいは非公務員型にした場合、どういうメリット、デメリットがあるかということが真剣に検討されまして、そのプロセスも明確になっているわけでございますが、しかし、やはり大学改革の一環としてこの法人化というものを考えていく場合には、これはむしろ非公務員型である方がいいという御結論を得たというふうに思っております。
松尾先生がそういうふうにおっしゃったとしたら、それは事務職員ですか、事務職員にかかわることについてそんなふうにコメントされたのかもしれませんけれども、この全体、事務職員と教員と分けること自体も大学の中では、もしそういうことになりましたら大変な難しい面も出てまいるわけでございます。
そのある部分のそのところだけお引きになりましてそれについてどうかと、ちょっとよく私にも分からない部分ございますが、私どもとしてはこの調査検討会議の十分な御検討の上で法案を提出させていただいたというふうに考えております。
- 西岡武夫君 これまた大臣、異なことをおっしゃるんですが、私が今問題にしているのは、一般の大学の職員の皆さん方の身分を申し上げているんです。そうでしょう、初めからその質問をしているんですから。十三万人の、この前、私は予告をわざわざしたじゃありませんか、委員会で、全部のことですよ。だけれども、今、私が申し上げているのは、教授の皆さん方と一般の大学の職員の皆さん方と違いますから、採用されるという、そういう経緯については。そういう基本的なことを初めからお話ししなければ審議できないというのであれば、これ幾ら時間があっても、委員長、足りませんから、してもいいのでございますけれども。
私が申し上げているのは、大学の教官、教職員と一般の職員、大学を構成している皆さん方全体の中で、特に職員の皆さん方のことを、この前、だから委員会で私は予告申し上げたでしょう、十三万人の職員の皆様方が国家公務員でなくなるということの根拠は何なのかということを申し上げたのはそこにあるわけです。
ですから、そのことを名古屋大学の総長が、職員のことは、教官のことはあれだけれども、職員のことは知らなかったというんじゃ、十分検討したことになってないんじゃないですか。
- 政府参考人(玉井日出夫君) これらも正に調査検討会議の中で様々な議論も行われてきたわけであります。また、関係者もいろいろと議論を重ねてきたわけでございます。
したがって、その中で、教員のみならず事務職員についても、例えば採用につきましては国家公務員法上の試験採用の原則によらず、各大学の人事戦略に基づきまして専門的知識、技能等を重視して行うことが可能になるとか、あるいは職種につきましても、今の国家公務員制度ではなかなかない多様な職種を設定することも可能になる、そういう意味で、国家公務員法等にとらわれない、より柔軟で弾力的な雇用形態等々が可能になるのではないか。そういう意味で、教員と事務職員と併せて国立大学法人として非公務員型を採用するという結論に至ったわけでございます。
もちろん、大学の組織としては正に教職員一体となっての活動になるわけでございますから、そういう意味においても、そういう全体として非公務員型ということが採用されたわけでございます。
それから、同時に、先ほど来のお答えの中にもございました、してまいりましたけれども、これは国家公務員そのものではございませんけれども、やはり国立大学法人の職員でございまして、確かに民間の労働法制が適用になりますけれども、しかし同時に、その中におきましては国家公務員共済組合の適用が引き続き行われますし、それから退職金につきましては、その期間、退職金はまた別途でございますけれども、その退職につきましては国家公務員時代の期間がこれがまた計算されると。さらには、逆に、やはり国の事業を担う職員でございますので、いわゆる刑法上の問題になりますと、みなし公務員というところも規定されているわけでございまして、そういう意味で今の国立大学法人というものを考えていったわけでございますので、是非御理解を賜りたいと存じます。
- 西岡武夫君 そんなことは当然のことですからお尋ねしているわけじゃないので、私が、先ほど大臣が大学の皆さん方が十分な時間を掛けた議論の下にこの結果が出たと。それで、それを代表するような形で賛成の御意見を名古屋大学の総長がおっしゃっている中で、非公務員型になるということについては私もそれは意外だったというような感じのお話があったんです。だから、お聞きしているんです。十分な議論じゃないじゃないですか。
- 政府参考人(遠藤純一郎君) 大変私から申し上げて恐縮でございますけれども、松尾名古屋大学の学長は、この法人化の問題について国立大学の学長さんとして最初からこの議論に参加をし、ある意味ではおまとめになる立場にもあったわけでございますけれども、恐らく、私、今聞いた印象では、最初、この議論が始まったころには、先生の予想として、当時はもう非公務員型という議論は最初余りそういう議論なかったものですから、そのころと、何年かたって今結果を見たら、その間いろんな、今、大臣が申し上げましたようないろんな議論があってこちらがいいということになって非公務員型ということになったわけでございますけれども、議論の出発の時点と今のこの時点とで、何か松尾先生としては感慨を持っておっしゃったんじゃないかなと、大変恐縮でございますけれども、そういう印象を持ったものですから、誠に失礼しました。
- 西岡武夫君 局長、それはおかしいんじゃないんですか。名古屋大学の総長がここで御発言になった速記録をごらんになって、それから御答弁ください。
- 政府参考人(遠藤純一郎君) 大変申し訳ございませんでした。余計なことを申しました。
- 西岡武夫君 大臣、大臣も元々非公務員型でこの国立大学の法人化ということをお考えじゃなかったんでしょう。大臣の意にも反して非公務員型になったんでしょう。昔そうおっしゃったじゃないですか。
- 国務大臣(遠山敦子君) 昔がどのあれかでございますけれども、法人化の議論の冒頭のときに法人化というのはどうなのかなというふうに、随分昔の、平成八年、九年のころでございますけれども、そのことと公務員型にするか非公務員型にするかについて私は予断を持たなかったわけでございます。これは正に、正に大学人の真剣な議論の上で結論が出されるといいというふうに思っていたわけでございまして、その意味におきまして、先ほど引用いたしましたこの調査検討会議において十分なメリット、デメリットを勘案した上での御結論を得たというふうに考えております。
- 西岡武夫君 先般、名古屋大学の総長がこの委員会でお話しになったというのは、あれは五月、先月だったと思いますけれども、まだそんなに時間たたないんですね。先々月ですね、五月だったと思います。ですから、プロセスをおっしゃったんじゃないんですね。十分な議論の結果、非公務員型になったと今、大臣おっしゃったけれども、名古屋大学の総長は中心的な役割を果たしてこられたんでしょう。その総長が非公務員型ということは予想外だったというような趣旨をおっしゃったんですよ。それをどうお考えですか。
- 副大臣(河村建夫君) 私も議事録を拝見して、まさか非公務員型になると思わなかったと、冒頭、そういう思いがおありになったということは、私も承知しました。ただ、教官は非公務員型でいいだろうともおっしゃっております。
問題は、私はほかの大学の総長からも伺いましたが、いわゆる文部科学省の人事で異動している職員もいるし、それから一般の職員もいる、それが今度学長の任命になっていく。この辺が学長にとっても大変だというような思いもあって、これはやっぱり工夫が要ると。今までのように、文部科学省がすべて支配するのでなくて、新しい国立大学協会と文部科学省がオープンな形でして、職員の意欲がそがれることのないようにする必要があると、こう御指摘がございますから、当然そのことは十分配慮しなきゃいけませんし、これまでのように、文部科学省が人事異動で事務局長なんかも随分全国の大学を回しておって、これはある意味では切磋琢磨、いろんな形、いい面もあったし、しかし一方では文部科学省が全部支配をしていたという面もあります。これを今度はその役割というのは文部科学省はなくなるわけでありますから、大学協会辺りがオープンな形で、もちろん今までのノウハウというのはありましょうから、人事交流や何かの、そういうものは文部科学省が提供するにしても、大学協会側はそれを受皿になっていただいてやるのはどうであろうかと、こういうことは大学協会側でもいろいろ御苦労いただいておることも承知をいたしておりますが、トータルとして非公務員型でいこうということになったと、こういうふうに承知をしているわけであります。
- 西岡武夫君 大臣のお話を承っていると、この国立大学法人化、その構成メンバーは非公務員型だということは長い間の大学人自身のいろんな検討の結果、こういう結果になったと、そうおっしゃいましたね。その中心におられた、初めからと先ほど、私、初めからかどうか知らなかったんですけれども、初めからおられた名古屋大学の総長が公務員型にならなかったというのはその職員の方々のことを言われたということですけれども、それじゃ全然十分な議論をしてそこから出てきた法案じゃないじゃないですか。
- 国務大臣(遠山敦子君) 十分な御議論をいただいたということのその証左がこの調査検討会議での御議論、それからもちろんその背景には恐らく国大協の関係者も御議論があって、その代表者も参画しているこの調査検討会議であったろうと思いますけれども、そこにおいて、そこのところは明確に書かれているわけでございます。国立大学が社会から期待される使命や機能の実現を目指し、その責務を全うしていくためには、諸規制の大幅な緩和と大学の裁量の拡大という法人化のメリットを最大限に活用して、大学及び職員の持てる能力を十分に発揮させることが重要であると。こうした観点に立って、職員の身分については非公務員型とすることが適当であると。その非公務員型にするについてはこういうことが大事だといろいろと書いてありますが、これはもうすべて担保されているわけでございますが、ここのところの職員の中には明確に今申し上げてきたようなことがあるわけでございまして、この議論の結果というものを私どもとしては法案に反映しているというところでございます。
- 西岡武夫君 もう時間が一分ちょっとしかありませんから、名古屋大学の総長はど