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西岡武夫の国会活動
参議院予算委員会 総括質疑議事録
平成
18
年
10
月
11
日
西岡武夫君
民主党の西岡武夫でございます。民主党・新緑風会を代表して、主として総理に御質問申し上げます。総理、御就任おめでとうございます。また、御就任後、まず中国、そして韓国を御訪問されたことにつきましては私も大賛成でございまして、その御判断について心から敬意を表します。大変短時間の間に大変御苦労でございました。 そこで、中国を訪問されたときに、総理は尖閣諸島の問題についてお話しになられましたか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
尖閣は我が国固有の領土であり、日本がしっかりと実行支配をしているわけでございます。あえてこちらからこの尖閣について申し上げる必要はないわけでありまして、私からは申し上げておりません。
西岡武夫君
ところが、中国の方は、尖閣諸島は中国の領土であるという主張をしております。間違いありませんか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
それは、中国は中国の御主張があると思いますが、日本の主張は、この尖閣は日本の固有の領土であるということでございます。
西岡武夫君
領土の問題は正に国家の基本的な問題であると、このように認識しております。総理が初めて御就任になって中国を訪問されたわけでありますから、一番大きな領土の問題について両国の見解が違っていると、この問題にお触れにならないのはどういうことでしょうか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
つまり、この領土問題は、我々は事実上存在しないという立場でございます。つまり、尖閣は日本の領土であり、そして我々は実効支配をしているわけでありますから、あえて外交問題化するためにこの場に出す必要はないと、そう判断をした次第であります。
西岡武夫君
それでは、尖閣諸島については、日本はこれを中心とした、もちろん領海の問題、こうした問題についていかなる行為も行い得ると、行う用意があると、このようにお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
今私が申し上げましたように、尖閣諸島は我が国の領土でございますから、主権的な権利が存在するということでございます。
西岡武夫君
それでは、尖閣列島を中心とするいろいろな海底資源の問題を始めとする諸問題が存在をしている、これについてはどうお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
今私申し上げましたように、そこには主権的な権利が存在する、これは私どもの不動の認識でこざいます。
西岡武夫君
それでは、少し分かりやすく申し上げますけれども、韓国を訪問されたときに竹島の問題についてお触れになりましたか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
この問題につきましては、韓国側から、竹島の問題についてはこの場ではあえて議題にしないというお話がございました。
西岡武夫君
それを総理は了承されたんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
この首脳会談の場においては議題にしないという提案でございましたから、私はあえて議題にはいたしませんでした。他方、海洋における放射能の調査の問題を含めEEZの画定の問題があるわけでございます。それにつきましては、お互いが交渉をするようにということについて、お互いが、この首脳が交渉するようにということを確認をしたということでございます。
西岡武夫君
これはおかしな話でありまして、竹島の問題は、現に韓国があそこにきちっと施設を造って、実効的に支配しようとしているんです。これを総理は、初めて行かれたわけですから、ここで一言言っておかなければ安倍政権の下で竹島問題は、これは解決しないということになりかねない、どうお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
これは両国がお互いに知恵を出し合うことが大切でありまして、今まで何回もこの日韓の会談が行われているわけでありますが、その中でそれぞれの首脳が対応してきたところでございます。
西岡武夫君
知恵を出し合うというのはどういうことですか。竹島は我が国の領土でしょう。もう一度お答えください。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
竹島につきましては我が国の領土であるという立場は、これはもういささかも変更していないわけでございます。今後とも粘り強く対応していくということになるわけでございます。また一方で、例えば漁業の問題につきましては、これは正にお互いが知恵を出しながら解決をしているところで、解決をまた模索しているところであると、このように承知をしております。
西岡武夫君
ところが、実際問題として韓国は軍隊も置いているという話でありますけれども、そういう状況の下で、我が国は固有の領土である、総理はこれどうされるんですか、知恵を出し合う問題じゃないんじゃないですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
領土の問題は、それは一朝一夕に解決するわけではないのであります。普通は、通常は、これは平和条約を結んだ段階、講和条約を結んだ段階で解決をするわけでありますが、この問題は六五年の日韓の条約が結ばれた以降も残っているわけでございます。 しかしながら、先ほど申し上げましたように、例えば漁業資源につきましては、これは暫定水域として、両国の漁民がお互いに入会の形で、旗国主義の中で漁獲量等を管理をしながら漁業を行っているということになっているのではないかというふうに承知をしております。
西岡武夫君
実利的には、今総理がおっしゃったその漁業の問題が具体的にあるんです。我が国の漁業関係の皆さん方が、竹島の問題が、我が領土でありながら、領土でありながら、きちんと領有権を確立しないままに入会の状態になっているということが我が国の西日本における漁業不振の最大の原因になっている、これ、お認めになりますか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
漁業につきましては、これはもう日本海全体をこう俯瞰しながら日韓で漁業の協定を結んでいるわけでございます。要は、その中でお互いにルールを守っていくことが私は大切だろうと、このように思いますし、また、そのことを韓国側にも求めているところだろうと承知をしております。
西岡武夫君
竹島は我が国の固有の領土であると。それならば、今総理がおっしゃった問題は、お話はおかしいんじゃないんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
しかし、今の段階で、先ほど竹島の状況というのは委員が御指摘されたような状況になっているわけでございます。しかし、その中で我々は、私の地元も西側でございますが、この中で漁業者が漁業できるような状況をつくるために、お互いに知恵を出しながら、暫定水域という形でこの地域を暫定水域にする、別の地域もありますが、そういう中でお互いに知恵を出し合った結果ではないでしょうか。
西岡武夫君
総理は、御自分の任期中にこの竹島の問題を解決するという御決意はございませんか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
解決するというのはどういう意味であるかということでございますが、解決というのは、これはそう簡単に話の付くものではないわけでありまして、その中でお互いが知恵を出し合っていくことが大切であって、日本海を紛争の海としない、平和と協力の海にするべく努力をしていくことが大切ではないでしょうか。
西岡武夫君
それでは、総理の日本国にとっての領土ということについての基本的なお考えをお聞きしなければいけません。どうお考えなんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
つまり、領土、これは国民と領土と我が国の今までの歴史と文化があるわけでございます。その中で国というものが形作られていくわけでございますが、当然この領土ということにつきましては、我々はそこには主権的な権利が存在するわけでございまして、しかし、この竹島の問題につきましては、例えば北方領土の水域に係るようなそうした不利益が生じないように、お互いに知恵を出しながら漁業者が漁業ができることが可能な状況をつくっているのではないでしょうか。
西岡武夫君
北方領土の問題は竹島の問題とはかなり事情が違って、歴代の政権が大変な御苦労をされてきているのを私も与党に在籍をしておりましたから十分承知をいたしております。しかし、竹島の問題については、これは我が国の領土であると、しかしお互いにいろいろ協調し合ってやっていこうと。どういう意味なんですか。よく分からないんです。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
いやしかし、今委員がおっしゃっている解決というか、いう意味なんですが、今実際にこの竹島を支配をしているのは韓国でありまして、その周りには巡視艇がいるわけであります。その中で我々は、しかしその水域においては漁業が可能なような処置をとっているところでございまして、韓国側の了解も得ているということでございます。話合いをしなければそれはできないわけであって、されにそこに、ではどういう対応をしていくかということなのかと私は思っております。
西岡武夫君
ですから、総理が御就任になって初めて韓国を訪問されたと。そこで、領土は最大の問題ですから、竹島の問題を話題にしないで、向こうは、言われたから、こっちは話題にしなかったと。おかしいじゃないですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
それは、今まではですね、今まではむしろこちらから出さなくても、韓国側からむしろ、この竹島の問題について我々が主張するというか、我々が固有の領土であるということを言うこと自体がおかしいではないかということを向こう側はずっと主張してきたのであります。しかし、今回はあえてそのことは議題にしないということになったと私は理解をしております。
西岡武夫君
じゃ、いつ議題にするんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
この領土の問題も含めまして日韓関係全体を俯瞰しながら、我々両国の未来について何をするべきかを考えるべきではないかと私は考えております。
西岡武夫君
実は先月、私の郷土であります長崎県の対馬市の市議会で、対馬の日の条例というものを韓国が、韓国の領土とするということで、馬山市という韓国の市ですけれども、そこの市議会がそれを決議した。これに対抗いたしまして、これは国がやることだから地方自治体がいろいろ言わない方がいいだろうということで、一年数か月どうも現地では、対馬の皆さん方は我慢をしておられたんですけれども、これに対して、どうもいたたまれず、対馬の日というものに対して抗議するということを議会が満場一致で決定をしたわけであります。領土の問題は、対馬には何人住んでおられる、市民がおられると、総理御存知ですか。御存じないと思います。四万人以上の人が住んでいるんです。そこを、韓国の一地方自治体とはいえ、これは我が国固有の島であると、そう言っているんですよ。こうして一つ一つ韓国は既成事実を積み重ねていって、これは失礼な話ではありませんか。このことを御存じでしたか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
対馬の日というのを韓国の地方自治体が決めたということは私は寡聞にして存じ上げないわけでありますが、しかし対馬については我が国がしっかりとこれは実効支配をしているわけで、当然でありますが、我が国の固有の領土であるわけでありまして、何のそのことに問題も起こっていないわけでございます。
西岡武夫君
総理が言われたように、対馬は現に四万人以上の市民が存在をし、それに対してさえ、韓国の地方自治体とはいえですよ、これは自分の国だと言っているんですから。どうお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
当然、対馬は日本の固有の領土であり、実際に四万人の方々が営みをしていて、日本のこれは領土であるということは、これはもう言うまでもない話であろうと、このように思います。そして、それはもちろんそういうことを、日本の領土ではないということを言うことは、これは極めて遺憾なことであると、このように思うわけでありますが、それは国として言っているということではなくて、むしろそれは地方自治体で決めたことであろうという範囲の中で理解をいたしております。
西岡武夫君
これおかしな話だと思うんですね。韓国の地方自治体が議会で決議したんですよ。これを放置するんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
韓国においてもやはり、日本でも地方自治であろうと思うわけでありますが、今申し上げましたように、それは遺憾なことであるというふうに申し上げたわけでございます。
西岡武夫君
遺憾を通り越しているんですけれども、総理、なぜ韓国政府にそのことに厳重に抗議をしないんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
私も今それは初めてお伺いをしたというふうに申し上げました。よくそれは事実関係を調べてみたいと思います。
西岡武夫君
これまたおかしな話でして、私の知る限りでは、内閣総理大臣と官房長官とは本当に自分の家族以上に一緒にいる時間が多いと思うんですね。官房長官がこれについてはコメントしているんです。それを総理は御存じないんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
今私が申し上げたとおりであります。
西岡武夫君
それでは、総理はこのことについて、これ一地方自治体が言ったからという問題じゃないですよ。大変な問題ですよ。韓国に対して厳重な抗議をするとここでお約束をいただきたい。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
まず、事実関係を調べてみたいと思っております。
西岡武夫君
官房長官がコメントしているんですから、お答えください。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
ですから、私は事実関係をまず調べてみたいと、このように申し上げているわけであります。
西岡武夫君
官房長官がこのことについてコメントをしていることについて、総理は事実関係をよく調べないと分からないと。おかしいんじゃないですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
私は、先ほど申し上げましたように、この問題については存じ上げなかったわけでございますから、よく調べてみたいと、こう申し上げているのでございます。
西岡武夫君
それでは、官房長官、そこでこそこそ話は結構ですから、御答弁ください。
国務大臣(塩崎恭久君)
急な御指摘なものですから、そのときどういうふうに正確に申し上げたか、ちょっと定かではありませんが、たしか、韓国の一地方自治体がお決めになったことではないでしょうかというふうに申し上げたような気がいたします。
西岡武夫君
地元の新聞の記事の報道によりますと、あなたはこうおっしゃっているんです。それぞれ立場があって、それぞれ立場があって、地方議会が決めたこと、地方自治なので、政府としてコメントしない、こうおっしゃっているんですよ。どういう意味ですか。
国務大臣(塩崎恭久君)
それは、たしか島根県の竹島の日の条例についてリファーしたこととして私は申し上げたと思います。
西岡武夫君
この今読み上げた新聞記事は皆、官房長官、お認めになりますか。
国務大臣(塩崎恭久君)
何分にも今事前通告を受けてない質問でございますので、正確にもう一回確認をしたいと思いますが、思いますが、地方議会が決めたことということで、私は新聞報道を見て、対馬の今先生御指摘の問題については読んだ記憶がございまして、どこの会見の場かはちょっと失念をいたしましたが、そのような質問が地方自治でおやりになっていることですからコメントをしないということを申し上げたと思います。
西岡武夫君
総理、この問題について御存じなかったようですから、まあここでこんな押し問答していてもしようがありませんから、速やかに事実関係をお調べになって、そして韓国政府に対して、これは地方自治体、一地方自治体が言ったからこれは政府は知らないという問題じゃないんですよ。こんなもうとんでもないことを韓国の一つの市がやったわけですから、これについて韓国政府に厳重な、十分調査の上厳重な抗議をすると、このことをお約束ください。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
よく調査をまずしてみたいを思います。
西岡武夫君
どうも総理は、対馬でさえこういうことを韓国の人々が言い出したと。どんどんどんどん竹島の場合には事実関係を積み重ねられて現状に至っていると。したがって、総理がやるべきことは、直ちに韓国が竹島については現在ある施設、軍隊の撤去を求めると、これが本筋じゃありませんか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
竹島については今までも施設を増強する、あるいは人が、いろいろな人たちが上陸をしていくというときについては、その時々に適切に外務省において対処をしていると思います。
西岡武夫君
私は、総理が発言する外交ということをおっしゃったので、こうしたことについてきちっと毅然たる態度で臨まれるであろうと期待をして御質問を申し上げました。私の質問の趣旨を十分御理解いただきましてこの領土の問題ついて毅然たる態度で対応をしていただきたいということを、もうこれ以上お話ししてもどうもらちが明かないものですから、次に進みたいと思います。私は、政治家が内閣総理大臣に就任する、このことは自分が長年温めてきた理想や具体的な政策、これを実現する機会が来たと私は思うんです。いかがですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
それはそのとおりでございます。
西岡武夫君
それでは、安倍総理は御自分の任期中に何をなさろうとしているんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
正に私は、その私が目指すべき日本、社会、政策について所信表明で申し上げたのが、正に私がやろうとする姿でございます。
西岡武夫君
大変、総理大臣の所信表明をたとえ野党といえども余りこう、くさすようなことはしたくない、少なくとも我が国の総理大臣ですから、そういう意味では大切にしたいと思っています。しかしながら、安倍総理の所信表明の中からどういうことをしようとしているのかというのが具体的に分かってこない、私はそう思うんです。まず第一にやりたいことは何なんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
私が所信で述べましたことにつきましては、私は、日本を活力にあふれ、チャンスにあふれ、そして優しさに満ちあふれた、世界に開かれた国にしていきたいと。その中で、まず一つは、日本のこの美しい自然や長い歴史や文化や伝統を大切にする国にしていきたいと。そしてまた、日本を自由な社会を基盤に規律を知る凛とした国にしていきたいと。そしてまた、さらには、成長し続ける、成長するエネルギーを持ち続ける国にしていきたい。そして、世界から信頼され、そして尊敬される、愛されるリーダーシップのある国にしていきたいということを申し上げたわけでございます。その中で私は、我が内閣の重要課題として教育の再生に取り組んでいきたいということを申し上げました。そして、さらにはまた、日本が力強く成長をしていくためには成長力を高めていかなければいけない。そのためにはやはり、この国、社会、経済を開いていくことが大切であろう。そして、新たな試みである新しい技術、そして新しい考え方、言わばイノベーションにしっかりと投資をしていくことが大切ではないか、(発言する者あり)まあ今イノベーションとは何かという御質問がありましたが、今私が正に申し上げたことがそれでございます。そうしたことをしっかりとやっていけば、人口が減少していく局面においても日本は成長していくだろうということでございます。また、社会保障政策につきましては、やはりこの社会保障というのは、日本人のお互いの助け合いの精神、また協調の精神の延長上にあるのが我が国のこの社会保障制度ではないか。この制度をしっかりと守っていくためにも、持続可能なものにしていく。そのためには国民の信頼を得なければいけない。もっと分かりやすく、また親切に対応していく制度にしていきたいということを申し上げてきたわけでございます。そしてまた、日本の社会はこの活力を見失わないようにしなければいけない。そのためにも改革はしっかりと続行していくということを申し上げたのでございます。そしてまた、改革を進めていくと同時に、頑張った人が報われる社会をつくっていく。汗を流した人、知恵を出した人が報われる社会をつくっていかなければならないということも申し上げたわけでありますが、一方、何回でもチャンスのある社会もつくっていきたいということを申し上げたわけでございます。
西岡武夫君
今総理がおっしゃたことは、ここにおられる議員、同僚議員の皆さん方、与野党を問わず思っていることだと思うんです。総理大臣として具体的に、それではそういう日本をつくっていくためにはまず何をしなければいけないかと。今総理は教育の再生ということを、具体的な政策としてはそれをおっしゃたわけですが、安倍政権の最大の、最大の課題はまず当面教育改革であると、こう認識してよろしいんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
私の重視をしている大きな重要な課題は教育改革であり、教育の再生であります。
西岡武夫君
それでは、少し安倍総理の具体的に政策を進めていく手法、やり方について質問をいたしたいと思います。小泉政権の下で、小泉政権の下で総理は一貫して小泉さんと、あるときは官房副長官、あるときは与党の幹事長、そして官房長官、密接不可分な間柄におられたと思うんです。小泉さんの手法を踏襲されますか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
小泉総理の手法といっても、いろいろといろんな側面があると思います。私のパーソナリティーと小泉さんのスタイルは違うわけでございますから、私は私流のやり方で行っていきたいと思います。
西岡武夫君
それでは、安倍総理は小泉政権の下でそれぞれ重要な、主要な役目を果たされました。その中で、小泉さんのやっておられることに対して、自分は反対だとおっしゃったことがございますか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
それは、その都度いろいろと議論を行います。しかし、今、私はあのときにこの問題について反対だったということではなくて、その結果については、私もそれぞれ官房副長官であったり官房長官であったり、あるいは幹事長であったり幹事長代理であったりしたわけでありますから、結果については責任は共有をしているということではないかと思います。
西岡武夫君
それでは、小泉政権の下で経済財政諮問会議というものが、ある意味では、私ども野党の立場から見ておりますと、猛威を振るったと思うんです。猛威を振るった、あえて申し上げると。このやり方をそのまま踏襲されますか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
諮問会議は、これは総理が議長という立場でございます、担当の大臣もおりますが。その中で、言わば有識者の意見を生かしながら、政治主導において予算編成を行い、そして予算編成の原則を作り、そしてまた構造改革を進めてきた、その大切なエンジンの部分を果たしてきたと思います。その役割は私の内閣においても変わることはないということでございます。
西岡武夫君
小泉政権下と同じ位置付けと、今の御答弁、解釈してよろしいですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
そういうことでございます。
西岡武夫君
それでは、経済財政諮問会議があるときは与党の政策決定よりも先行すると、こういうことがあったと思うんです、過去に小泉政権下で。こういうことは、これも踏襲されるんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
諮問会議は、先ほど申し上げましたように、言わば構造改革、特に改革面においては、私はエンジンの役割を果たしてきたと、今後もエンジンの役割を果たしていくということになると思います。
西岡武夫君
総理、我が国の政治体制というのは議院内閣制です。だれが責任持つことになるんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
先ほど申し上げましたように、諮問会議の議長は総理でありますから、当然総理が責任を持つということでございます。
西岡武夫君
それでは、小泉政権下で起こった、例えば諮問会議で決定をして、法案を政府としてはその決定に従って提出をすると。一方、与党は、提出することだけは最終的に認めたけれども、内容については了承をしなかったということがございましたね。御記憶だと思うんです。こういうやり方が議院内閣制の下で、政党政治の下で行われるということを、総理はおかしいとお思いになりませんか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
私は、内閣総理大臣であると同時に自由民主党の総裁でもあるわけであります。そして、私の内閣は、議員である自民党の議員、また公明党の議員が構成員として入っているわけでございまして、政府、与党一体となって政策を進めていくわけでございます。
西岡武夫君
しかし、政府、与党一体だと、このように考えるときに、与党が政策の内容について意見決定をしないまま政権が国会に法案を出すと。これ、おかしいんじゃないんですか。おかしかったんではないんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
すべての責任は総裁であり総理である、例えば当時は小泉さんが負っているわけでございます。西岡先生がおられた時代の自民党と今の自民党はこれ大分違う自民党になっているわけでありまして、時代の要請というのは、これは、政治のリーダーシップにおいて迅速な意思決定をなさなければならないときもあるわけでございます。それに対応できるように我々は自由民主党を改革をしてきたのでございます。もちろん、政府と与党が一体となって政策を推進をしていくことによって、よりスムーズに、円滑に政策は実行できると思っております。
西岡武夫君
今の安倍総理のお話を承っていて、ああ、安倍さんも小泉さんと同じような手法を取られるんだなという感想を持ちました。これは私は間違っているというふうに思います。しかし、総理が、まあ与党の皆さん方も最近おとなしいようですからそれで進められるのかもしれませんけれども、これは議院内閣制の本質にかかわる問題だということを指摘しておきたいと思います。笑い事じゃないですよ、総理。真剣にお聞きをいただきたいと思います。それでは、経済財政諮問会議がそれほど、総理大臣が議長になって重要なことをこれからも決めていかれるようでありますから、今度の新しい諮問会議の役割というのは非常に大きいと。そこで、お尋ねいたしますけれども、与党は前国会で政治資金規正法というものの改正案を出されました。このことは、内容は、日本の株式市場に上場する会社の株主、外国人の株主が過半数を超えた場合でも、まあどういう限界を設けるかは別といたしまして、政治献金が出来るという内容だったと思います。これを今国会でやはり成立させるお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
この法律につきましては、議員立法でございますから、よく院においてそれぞれ議論をしていただきたいと思います。
西岡武夫君
先ほど総理は、自分は自民党の総裁でもあるんだとおっしゃたでしょう。総裁としてどうなんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
私は、まず行政府の長という立場がございます。議員の、政治資金規正法に関するものは議員の立場にある者、立場に極めて密接にかかわることでもあり、議員立法であり、それは議員立法という形で出ているのであれば、政府の立場として立っている私は当然そこで今の答弁をしたのでございます。
西岡武夫君
私がこの問題をあえて申し上げているのには、経済財政諮問会議と密接な関係があるから申し上げているんです。私は、具体的な名前はなるべく申し上げたくないんですけれども、メンバーのお一人の会社が既に外国人の株主が過半数を超えていると、株数、持ち株の、この方が経済財政諮問会議の主要なメンバーになっていると、これは大変なことだと思うんです、私は。政治資金規正法の改正も私は反対です、個人的に。一体どこでこのことを峻別するんですか、外国人の株主の方が過半数ある企業の責任者を経済財政諮問会議に据えて、そして外国の影響はゼロだとは言い切れない。どのようにお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
まず、経済財政諮問会議のメンバーは、財界人からメンバーに入っていただくに当たりましても、これは会社で選んでいるわけではなくて、個人の見識に、人物に着目してお願いをしているところでございます。また、会社について今お話がございましたが、それは、例えば外国の影響力ということであれば、特定のこれは個人であったり特定の外国の企業がそれは大きなシェアを、極めて大きなシェアを占めて影響力を及ぼしているのか、あるいは国際化していることによってグローバルな形で世界の多くの国々の人たちがその株を買った結果であるかということはよく見ていかなければならないのではないかと思っております。
西岡武夫君
私が申し上げているのは、小泉政権の下でいろいろな出来事がございました。それは、具体的に一つ一つ挙げますとあれでございますけれども、アメリカからの要請によって行った決定が幾多私はあると考えています。そうした中で、先ほど総理が言われた、経済財政諮問会議というのはこれから日本の国を変えていくエンジンだとおっしゃったんですね。エンジンの中に外国の意思が、これは会社の、会社の代表ではないといっても代表なんですから、現実には。その会社が外国人の株主が過半数を超えていると。これで外国の影響がゼロだとは言い切れない。どのようにお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
まず、その個人の見識によく着目をしていただきたいと思います。今委員が御指摘の人物、大体私も想像が付くわけでございますが、極めて高い見識を持っていて、日本こそしっかりと日本の競争力を持たなければならないと考えている人物であり、極めて私は日本を愛する心については人後に落ちない人物ではないかと信頼を申し上げているところでございます。
西岡武夫君
私も、今総理がだれを指しているか想像できますとおっしゃいましたけれども、その方の経営者としての見解、あるいは人間としての見解、すばらしい業績も会社は上げていると、このことは私もそのとおりだと思います。認めます。しかし、しかし、そのことと、経済財政諮問会議の、先ほど総理がおっしゃった、正に政治の中心になっているんですよね、おかしなことに、諮問会議であるはずなのに。そこに、もうそれ自体がおかしいんですけれども、そこに、国際化ということで許される問題ではないんです。国際化ということがすべて至上のことであるかのごとく、至高のことであるかのごとくずっとやってきたんですけれども、これに対してはいろいろな問題が起こっていると私は思っています。そうした中で、諮問会議のメンバーの中心に、個人は立派な方かもしれない、しかし自分は会社の責任持っているわけですから、これは、外国人の株主が、過半数を超えているということは好ましいことではないと私は思うんです。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
私は、この日本はグローバル社会の中で競争力を持たなければならないわけであります。日本の株式市場を始め日本の経済には多くの海外からの投資がなされているところでございまして、魅力ある企業に対してその魅力ある企業を国際社会の中において買いたいという方がたくさんいることによって、その企業の価値がどんどん増していくのが現実でございます。日々の売買、例えば株の売買における外国人投資家の比率も大変高い水準になっているわけでございます。そして、この株主に占める比率において中身をよく見なければならないわけでありまして、これは特定の人物、例えば特定の外国によって支配されているかしていないかということについて、それは例えば外国人の株主が過半数を超えたところで特定の人物に支配されているということには私はならないだろうと。これからのこの日本の経済の中においては、むしろ日本の企業が魅力的な企業であって海外からの投資がなされる、そのことによって日本の活力が私はむしろ向上していくのではないかと思います。
西岡武夫君
私はそんなことを言っているんじゃないんです。これは、日本の国を、国の企業を外国の皆さん方が認めて大いに投資をしてもらう、株を持ってもらう、結構なことです。ただ、問題なのは、外国人の株主が過半数である。これは、総理は会社を経営されたことはあるんですか。ないと思うんですね。会社の責任者は常に株主を意識するんです、当然のことですけれども。何で、何で外国の株主が過半数を超えている企業の責任者を、別に責任者にしたわけじゃないと、個人だとおっしゃるけれども、結果としてはその責任者を経済財政諮問会議のメンバーにしなければいけないんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
まずは、最初に申し上げましたように、経済財政諮問会議のメンバーは、会社ではなくて個人に着目をして、その個人の高い見識を持っている方にお願いをしているわけでございます。そして、それと同時に、今それぞれの企業は、むしろ海外に出ていって、海外で企業の戦略、魅力を説明し多くの投資を呼び込む、そういう努力をしている私は時代ではないかと思います。
西岡武夫君
いや、それはいいんですよ。私が申し上げているのは、なぜわざわざそういう方を経済財政諮問会議のメンバーにしなければいけないのかと。もっとたくさん我が国は人材がいるじゃないですか、仮に諮問会議であったとしても。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
いずれにいたしましても、諮問会議のメンバーは、個人として入っていただいているわけでございまして、メンバーになっていただいた方々は高い見識を持っている、そしてグローバルな経済の中で日本をもっと経済を強くしていくということについても方法論も持っておられるし、見識も持っておられると私は信頼をいたしております。
西岡武夫君
総理、この問題で余り時間取るのもいかがかと思うんですけれども、今の総理の御答弁というのは全部はぐらかしですよ。そうでしょう。私は何も、日本に企業が世界で認められて外国の皆さん方がその株を買ってくれる、これがいけないなんて一言も言ってないんですから。何で日本の、総理の考えは、日本のこれからの行く末を決める重大な一つの機関の、しかもそれはエンジンだとおっしゃた。そこにそういう企業を、個人とおっしゃても、会社辞められればいいですよ、お辞めになるなら。それを言っているんですよ。別に辞めろと私は申し上げているんじゃなくて、その方が、その方が、諮問会議にわざわざその方を起用されるということの総理の神経を疑っているんです。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
そもそも、株主が外国人が過半数を占めていようがいまいが、その会社の利益を図ろうとして諮問会議で発言をするような方にはメンバーになっていただくということはあり得ません。
西岡武夫君
そんなの当たり前のことですよ。私が申し上げているのは、アメリカの考え方がいろんな形で日本の政治に影響を与えている、これとのかかわりの中で好ましいことではないと申し上げているんです。その企業のためにって、そんな見え透いたことをなさるはずないですよ。企業のこと言っているんじゃないんですよ。企業のこと言っているんじゃないんですよ。企業の利益のこと言っているんじゃないんですよ。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
いや、その出身企業の株主構成が問題であるというふうにおっしゃったから、会社とは全く離れた立場で議論をしていただくということで私は問題がないと、このように申し上げているわけであります。
西岡武夫君
総理は、私の質問の趣旨を十分分かっておりながら、ちょっと小泉さん流のことを取り入れてお答えになっているような気がしないでもないんですけれども、私が申し上げているのは、もう最後にいたしますが、アメリカの株主が過半数を、(発言する者あり)外国人の、外国人の、訂正いたします。外国人です。外国人の株主が過半数を占めている企業が存在して、その長がわざわざ財政諮問会議の中に入って日本の将来を決めるエンジンになる、その一部になる、これは好ましいことではないのではないかと申し上げているわけです。これだけはきちんと御認識をいただきたいと思います。私の出身地の長崎市内でも、大きなあるホテルが倒産をして、倒産といいますか、成り立たなくなって、これが競売に出たわけですね。それを外国のファンドが大体建設費の、想定される建設費の十分の一ぐらいでぱっと落札して、今そこをその会社の子会社が経営しているんですけれども、全国の、特に地方ですね、いろんなところで私はそういうことが起こっていると思うんです。そういう意味で、日本の経済の実態というものは大変な私は危機的な状況にあると、こういうことも踏まえながら私は申し上げているわけでございます。そこで、次の問題に移らせていただきますが、経済財政諮問会議と性格は異なるんでしょうけれども、総理がこの政権でまず、まず最大の課題としてやろうとしておられる教育再生という問題について、教育再生会議というのを設置されました。ここで全部お決めになるんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
もちろん、ここですべて決めるわけではございません。この場で、正に英知を結集した中でいろんな御議論をいただき、議論を深めていただきたいと思っております。
西岡武夫君
これはどういう位置付けなんでしょう。私は、メンバーを拝見しまして、中嶋嶺雄先生あるいは浅利慶太さんあるいは陰山先生など存じ上げている方、また敬愛している方がたくさん入っておられます。しかし、そのことと、ここで教育改革、教育再生と総理はおっしゃっているんですけれども、再生ということは今もう崩壊しているということでおっしゃっているんだろうと思いますが、それをここで十分議論して決めるというのは、これ内閣の、閣議で決定されたようではございますから、内閣の方針としてどう進めていかれるんですか、この教育再生会議を。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
公教育というのは、だれでも受けることができる場でありますから、格差の再生産をしないためにも公教育の場を再生していくことが大切であると思います。その中で、基礎的な学力の向上、あるいはまた教員の質の向上、そしてまた外部評価の導入等々を検討してまいりたいと思います。それも含めまして、現在言われている子供たちのモラル観、道徳観、規律観が欠如しているのではないか、学ぶ力が低下しているのではないかと、そういう指摘もあるわけであります。そうしたことに対して政策的にどう対応していくかということについて議論をしていただきたいと思います。
西岡武夫君
教育政策につきましては後でお話を申し上げますが、ここで私が申し上げたいのは、私は官邸機能を強化する、結構なことだと思うんです。もっと早く日本もやるべきだったと思います。ところが、官邸機能が強化された、そして各役所がある、教育改革でいえば文部科学省が存在する。与党はそれぞれ部会があり、私も自民党時代部会長やりましたから、部会があり、政策審議会があり、総務会があって議論をやるわけですね。そうすると、入り乱れてしまって、どこで何やっているか分からない。だれが責任を負うんですか。再生会議ですか。(発言する者あり)いや総理に、再生会議ですから総理です。大臣は後から具体的な政策のときに。だれが責任持つんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
当然、この我が内閣で進める政策においては最終的に私が責任を持っているのは当然のことでございます。
西岡武夫君
それちょっとおかしいんじゃないんですか。私が質問しているのは、文部科学省というきちんとした役所がある、一方、公明党さんにもそれぞれの政策決定の機関がある。先ほど申し上げたように、自民党にもある。その調整ということはだれがなさるんですか。(発言する者あり)総理ですよ。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
与党との調整についてはどうぞ御心配なく、我々がしっかりとこれから与党との関係においては調整をしていくわけでございます。そこで、当然、文部科学省、この教育の問題については、例えばこれは幼児教育については保育所等も入るわけでございます。また、家庭での教育も入るでしょうし、また地方自治とかかわることもあると思います。ですから、そういうふうに幾つかの省庁にまたがることも事実でございますので、またこの再生会議につきましても、もちろんこれは私が進めている政策でありますから、私が当然責任を持つところでございます。
国務大臣(伊吹文明君)
委員長の御指名でございますので、お許しをいただいて。西岡先生が我が党で文教政策をずっと進めていただいておったのでよく御存じのように、やはり家庭のしつけ力、それから地域の教育力、それから学校の教育力、これが相まってやっぱり子供をつくっていくんだと思います。そして、それが今非常にうまくいっていない現実があるからこそ、教育の憲法である基本法について、我が党も、また西岡先生の党も新しい教育の憲法を出そうという共同の認識を持っているわけです。ですから、総理の下で、今総理が申しましたように、各省にまたがるいろいろな教育力の欠陥、あるいはどこをどう直していくかということを総合的に検討して、文部省、文部科学省の所轄するところについては、その中で当然これは中教審にお諮りして文科省がやっていく。そして、あるいはまた家庭の教育力ということになれば、何とか三世代一緒に暮らしていくような家庭をどういうふうにつくっていくのか。あるいは、共働き、核家族というこの流れを止めるということはなかなか難しいと思いますけれども、その中でどういう形の家庭をつくり地域社会をつくっていくのか。これは文部科学省だけではできないことです。だから、官邸で総合的にそのことを検討したいということだと理解しております。
西岡武夫君
教育改革につきましては後で具体的に御質問をいたします。ここで申し上げたかったのは、教育再生会議という組織をおつくりになって一体何をやるんだろうなと。非常に、これは委員の皆様方はもう任命されたので、私も先ほど申し上げたようによく存じ上げている方が多いので大変言いづらいんですけれども、大変なこれは、何といいましょうか、どういう手法でこういうことが出てくるのかなということを疑問に思ったので、ここではそのことで申し上げたわけであります。そこで、総理にお尋ねをいたしますけれども、日本は、国連外交について総理としてはどのようにお考えなのか。常任理事国というものに入るということになかなか、世界の各国の賛同がなかなか今日まで得られないでいるわけですけれども、このことについての安倍政権としての御方針を承りたいと思います。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
国連につきましては、さきの戦争が終わって成立をしたのでございます。連合国を中心にして成立をしたのが国連でございまして、六十有余年もう既に経過をしています。当時の世界と今の世界は大きく変わりました。加盟国の数も変わった。そして日本も、当時は言わば敵国ということであったわけでありますが、今や分担金におきましても二○%前後を分担している国でございます。そして、大きな貢献もしている。二十一世紀にふさわしい国連に改革をしていくというのは機運として今や醸成されてきていると、このように思います。その中で日本も常任理事国としてこの国連の改革を進めていく、そのためにはこの国連の常任理事国、国連の安保理の改革も当然必要になると、このように思います。また、そういう意味におきまして、日本も常任理事国入りを目指して外交を展開をしていくべきときが来たと、こう考えています。
西岡武夫君
その総理のお考えはよく分かりました。ところで、今総理もちょっとお触れになりましたけれども、国連憲章の中に依然として敵国条項というのがございます。これをまず改正すると、これが先なのではないんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
この敵国条項については既に有効ではないという決議がなされたということは承知をしておりますが、この言わば敵国条項を削除するべく我々も努力をしております。
西岡武夫君
敵国条項が現に存在を、国連憲章の中で存在をする中で、日本は国連の分担金、どれくらい払っているんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
先ほど二○%前後と、このように申し上げましたが、たしか一九.五%ではないかと思います。
西岡武夫君
この敵国条項というものを削除するということを具体的に国連の場で提案をしたことがこれまでの内閣で、政権下であったのかなかったのか。これは総理に突然お聞きしてもあれですけれども、どのように御認識ですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
先ほどそれに近いことをお答えをしておりますが、昨年、総会で何らかの決議がなされている、しかし、この条項、国連憲章を変えるまでには至っていないと思います。
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西岡武夫君
それを削除するということについて、総理が具体的なアクションを起こされるお考えはございませんか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
この一連の国連改革の中において、この安保理の改革についてはなかなか大きな、既得権との関係もあって障害があるわけでありますが、この敵国条項については、大体これは幾ら何でもこれは改正しようという、そういう機運は日本の今までのこの長い努力の成果としてだんだん生まれつつあると認識をしております。ですから、この機運をしっかりととらまえて、この敵国条項は削除しなければならないと思います。
西岡武夫君
是非速やかに削除されるように御努力をいただきたいと思います。そこで、常任理事国になるということの意味なんですけれども、総理はどのように御認識ですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
国連の運営について、そしてまた国連が果たしている役割、特に安全保障理事会であれば世界の平和と安定をしっかりと確保するという意味において、ともに責任を負っていくということになると思います。
西岡武夫君
安全保障の常任理事国に入った場合、日本はどういう責任を負うことになるとお考えですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
これは、責任と同時に、日本が今まで、非常任理事国であることはありましたが、しばしば理事国に入っていない状況もあったのであります。それはよく委員も御承知のとおりでありますが、今回もこの核の問題あるいはミサイルの問題のときに日本が日本の意見を主張でき、また日本の主張も入れた、また日本が起草するこの決議案を採択できたのは、日本が理事国に入っているからでございます。つまり、常任理事国となるということは、そのように日本があるべき姿、この世界や地域のあるべき姿、平和のために何をすべきかということを主張する場を与えられることになるわけでありまして、それと同時にそれは責任が伴うということではないかと思います。
西岡武夫君
仮に常任理事国になった場合、常任理事国の間で、ある地域が紛争が起こったと、それに対してこれは武力行使を含む国連としての行動をするということを決めたときに日本はどうするんですか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
今でも日本は国連のメンバーとして責任を果たしているということは言うまでもないところでございます。しかし、常任理事国になったからといって、すべて、常にそうした活動に参加をしなければならないということではなくて、そこは選択的に、日本が主体的に判断をしていくことになります。
西岡武夫君
私がこの質問をいたしておりますのは、常任理事国になった場合には決めるわけですね、武力行使をすると。決める側に立って、それには賛成すると。しかし、我が国は参加しない、これが許されるんでしょか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
もちろん、これは理事国になった段階において、いろいろなこれは決議案が出され、その時々、賛成する場合もありますし、反対する場合もあるのは当然のことだろうと思います。そして、そこで賛成することが、必ずしも何か一定の行為をしなければならないということではないということは、今までいろいろなことが決議されてきましたが、それに賛成をした常任理事国の行動を見れば明らかではないかと思います。
西岡武夫君
私が申し上げているのは、常任理事国になった場合に、仮にですね、なった場合に、その決定に参加したときに、これまでと違って日本は、いや、国内のいろいろな憲法の解釈もこれあり、できませんと。ほかの国に対してはそれをやるべきであるということを決める立場に立ったときに、おかしなことになりませんか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
例えば日本が提案したり日本が起草してこれを世界がやるべきだと、起草したことに対して日本がやらないということは、それはおかしいかもしれませんが、しかし、他方、賛成したからといって、それは国連で決めることには賛成だけれども、例えばそれに参加するかどうかというのは、これは別の選択であるのはこれは言うまでもないことでありますし、今までも常任理事国の国々はそういうその時々において判断をしてきたのではないでしょうか。
西岡武夫君
私は常任理事国に日本がなった場合にかなりの決意をしなければいけないと。その決意をまず我が国の国内の問題としても持った上で常任理事国にならなければ、世界に通用しないということになるおそれがある。このことを御指摘を申し上げておきたいと思います。時間がなくなりましたので、肝心の教育問題につきましては後刻引き続いて別の日に質問させていただきますけれども、総理に、今、日本の教育で具体的に、具体的に何が問題だとお考えでしょうか。具体的に。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
まず、今の教育において問題がないと思っている人は私はいないと、このように思います。そして、いろいろな問題があります。例えば学級が崩壊をしているではないかという問題があります。またその中で、ではどうしてそうなったかといえば、これは道徳律等が低下しているのではないかと、こうも言われております。そもそも、家庭でしつけをするべきことがされていないのが問題ではないかという指摘もあると思います。また、体力においても、体力が低下をしているという指摘もあると、こう考えています。その中で、どうこの教育を再生をしていくか。また、特に公教育の場以外の場に子供の教育を託す人たちが増えているのも事実であって、塾とかあるいは私立に行かせようと。それは大きな費用が掛かるわけでございまして、ですから、だれでも通えるこの公教育の場で、高い水準の学力とあるいは規範意識を身に付ける機会を保障すると。これをやはり国の責任として、私たちの責任として何とか実現をしたいと考えています。
西岡武夫君
総理は家庭、私どもも家庭教育が一番大事だと思っているんです。しかし、それは一応おいておいて、行政としての教育ということを考えたときに、だれが日本の学校教育について、学校教育ですよ、責任を持っているんでしょうか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
もちろん、この国としては私であり、また文部大臣が教育において責任を持っておりますが、そしてまた地方において地方のそれぞれの現場が、都道府県の長も、また自治体の長もそれぞれ責任を持っているということでございます。最終的には文部大臣であり、私が責任を持っているということになると思います。
西岡武夫君
総理は教育行政の現状を御存じないようです。文部科学省にしても学校教育について指導と助言しかできないんです。そして一方、地方においては教育委員会が責任を持っている。しかし、この教育委員は非常勤なんです。非常勤なんです。その中で教育長だけを一人選んで、それに任せている。地方自治体の首長は責任を持たないんです。予算についてだけなんです。教育委員会も予算の編成権はないんです。私は、国が最終的に学校教育について責任を持つというきちんとした制度を構築しなければいけないと思っています。いかがでしょうか。
内閣総理大臣(安倍晋三君)
先ほど私が説明いたしましたのも、言わば予算ということにおいて、まあ予算は教育を受ける環境をつくる非常に重要な手段でございます。国と地方自治体がそれは責任を負っているところでございます。他方、教育委員会も重要な役割を担っていることは私も承知をしているところでございます。そこで、教育委員会の空洞化が指摘されているわけでありますが、教育委員会がしっかりとその責任を果たすようになるように、我々抜本的な改革も考えていかなければならないと、こう思っておりますが、それと同時に教育委員会の持っている権限を、これは地方の自治体の長に、これは特区において、言わば試みとして権限を移譲していくということも行っております。もちろん国が、先ほど申し上げましたのは、最終的なこれは正に基本的な精神として責任を持っているということを申し上げたわけであります。
西岡武夫君
私の質問の時間が終わりましたのでこれで終わりますけれども、別の機会に是非総理と教育問題について議論をさせていただきたいと思います。それに当たって、是非今の、総理、今の教育の行政の仕組みと実態がどうなっているのかということを十分文部科学大臣にお聞きをいただいてお答えをいただきたいと思います。
以上です。