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オレンジ通信 5月号

                          第63号(通算525号)

~参議院文教科学委員会~
国立大学法人法の一部を改正する法律案 参考人質疑

平成17年5月17日
○ 委員長(亀井郁夫君) 国立大学法人法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○ 西岡武夫君  私は、国立大学の独立行政法人化そのものに一貫して反対をいたしておりまして、また同時に、教官そして職員の国家公務員からの非公務員化という方向に対し ても反対をしてまいりました。それを前提としてこの議論をいろいろ申し上げるのは私としても非常に複雑な気持ちなんでございますけれども、そういうことを 前提としていろいろお聞き取りをいただきたいと思います。
 限られた30分の時間でございますので、今日は財務省からも副大臣にお見えいただいておりまして御苦労さまでございます。
 財務省から副大臣にお見えをいただいておりますので、そこの部分から先にお話をさせていただきたいと思いますが、元々この法律とは直接関係はないんです れども、間接的に基本的に関係のございます国立大学の財政の問題につきまして、これはこれから方向としては、まず文部科学大臣にお尋ねをいたしますけれど も、それぞれの各国立大学がどこまでの裁量権を持っているのか。
 具体的に申し上げると、大学の授業料等について一部動きが既にございますけれども、それぞれの大学がそれぞれの財政事情に従って大学の授業料というもの に独自の授業料を設定していくということについて、文部科学大臣としてはどのようにお考えになっておられるのか、そしてこれからの方向としてはどういう方 向になるのか。
 いや、これは国立大学、まあ独立行政法人化したとは申せ国の責任で設置をする大学でございますから、大学の入学金、そして授業料については統一であると お考えなのか、そうではなくて、今申し上げたように、今後それぞれがばらばらのと申し上げましょうか、独自の授業料を設定することが可能であると、このよ うにお考えなのか、その点をまずお伺いをいたします。
○ 国務大臣(中山成彬君)  西岡委員がこの国立大学法人化に一貫して反対であったというお話を聞きまして、そういえばいろんな意見があったなと、前のことを思い出しながら、この国立 大学法人化ということになった以上は、そのメリットの部分をいかに生かしていくかということを考えていかなきゃならぬだろうと、こんなことを考えたわけで ございます。
 この法人化によりまして、大学がより自主的、自律的な環境に置くことによって、そして社会との間で活発な意思疎通を図る、そして民間のいろいろな発想も 取り入れるというふうなことで教育研究環境の活性化を図ると、こういった趣旨が一番大きかったんだろうと。その中で、やはり個性といいますか、それぞれの 個性豊な大学を築いていくというふうなことで大学関係者が努力していただきたいと、このように考えておるところでございます。
 その点で、授業料につきましても、やはり全国的に均衡の取れた大学設置ということもありますし、地域の教育、文化、産業の基盤を支えている、そしてまた 学生の経済状況に左右されないそういう進学機会を提供すると、こういうふうな国立大学の果たしている役割があるわけでございますから、そういう意味では、 将来にわたりまして適正な金額、水準を維持するということが必要であろうと、このように考えているところでございます。そのため、国が授業料の標準的な額 を示しまして、そして各大学におきまして、この標準額を踏まえながらその一定額を超えない範囲内でそれぞれの授業料を定めると、こういう仕組みになってい るわけでございます。
 具体的には、既に御承知ではございますけれども、国立大学法人法の規定に基づきましては、文部科学省令におきまして授業料の標準額を定めますとともに、 その標準額の110%を上限として各国立大学法人において授業料を定めると、こういうことになっているわけでございます。
○ 西岡武夫君 私がお尋ねをしておりますのは、標準額というお考えも実は疑問が私はあるのでございますが、と申しますのは、それぞれの全国の国立大学によっ ては既にスタートの時点から相当の、いろいろな施設設備等に相当の差があって、民間で申しますとその財務体質というのはかなりのばらつきがあると。それを 前提として一定の範囲内で自由度を設けるということについては、国立大学と称する以上はそういう幅を持たせるという考え方はいかがなものであろうかという ことがまず第一点でございます。
 同時に、私が心配しておりますのは、国立大学が今まで果たしてきた役割の中で非常に大きいと考えておりますのは、入学生、学生の皆さん方が文系であろう と理系であろうと同じ授業料で学んでいくことができると、ここが国立大学が持っている非常に大きな特色であるし、またそれが国民の将来にとっても国の将来 にとっても非常に大きな意味があるというふうに考えております。
 と申しますのは、私がかなり以前に私学振興助成法という法律を当時の同憂の士とともに議員立法として立案をいたしましたときに、私立大学の場合にはそれ ぞれの学部で授業料は相当の差がある、そういう状況の中で国立大学の果たす役割はますます大きいなと、そういう意味で大きいということも大きな議論の一つ になったわけでございます。
 今、大臣のお話を承っておりますと、費用対効果というようなそういう合理性というようなことを考えてまいりますと、文系と理工系について当然教育研究に 係る費用というものは相当の差が現にあるわけでございまして、それを授業料にそのまま反映させるということになれば、各学部の授業料はそれぞれ違ってくる というおそれがあると。そういうことも含めて、それは将来にわたって、未来永却とは私はこういう時代でございますから申しませんけれども、将来にわたって 文部科学省としてはそういう学部別の授業料の算定、そして決定ということは全く考えていないんだということを明確にしていただきたい。
 同時に、これは財務副大臣にも、財政当局のお立場から、実はこれは私も30年も以上前から当時の大蔵省の主計官の皆さん方と、歴代の皆さん方といろいろ と議論をしてきたところでございますけれども、この時点において、独立行政法人化した国立大学においても学部別の授業料の格差は設けないと、財務当局とし てもそのようにお考えなのか、お二人のお考えをお尋ねをいたしたいと思います。
○ 国務大臣(中山成彬君)  先ほど御説明申し上げましたけれども、この国立大学というのは、全国的に均衡の取れた配置をすることによりましてその地域地域の教育とか文化とか、あるい は産業の基盤を支えるものであると、こういったものがやはりあるんだろうと思いますし、また学生の経済状況にも左右されないと、できるだけ左右されないよ うなそういう大学、これが国立大学であろうと、このように思うわけでございますし、今委員が御指摘のように理数系と文系では違わないと、このことがやはり 基本であろうと、こう思うわけでございます。
 したがいまして、今お話がありましたけれども、学部別に標準額を定めると、こういったことは考えていないところでございます。
 もちろん、その学部によりまして何か特別の教育サービスをするんだというふうなことがあって、そのために標準額を上回るそういった金額を特別に設ける と、そういうことはあるかもしれませんが、少なくとも、学部ごとの標準額を定めると、こういうことは考えていないところでございます。
○ 副大臣(上田勇君) お答えいたします。
 今、文部科学大臣から御答弁のあったところでございますが、正に国立大学の授業料につきましては私学との均衡などを念頭に置いて定めているものでござい ますが、今文部科学大臣からも御答弁がありましたように、文部省令におきまして現在は学部一律で定められているところでございます。 
 私どもとしても、その6年間の中期目標を通じてこうした方針で行われるものだというふうに考えておりますし、またその後のことにつきましても、文部科学省とよく相談をさせていただきながら決めていきたいというふうに考えているところでございます。
○ 西岡武夫君 文部科学大臣にお尋ねをいたしますが、文部科学省としては国立大学の学部別の授業料の差は今までどおりこれは統一であると、差は置かないと、こう明言していただけますか。
○ 国務大臣(中山成彬君) そのとおりでございます。
○ 西岡武夫君 財務副大臣にお尋ねをいたしますが、財務当局の見地から文部科学省に対して、学部別の掛かる費用はかなり違うわけでございますから、そこのところについて是正を財務当局の立場から今後求めるということもないと明言していただけますか。
○ 副大臣(上田勇君) 文部科学省の御意見もよく聞いて相談して決めていきたいというふうに思います。
○ 西岡武夫君 いや、その相談してということですが、今大臣が、文部科学大臣から学部別の授業料の格差は設けないという基本的な方針を示されたわけでございますから、財務当局としてもこの文部科学省の基本的方針は尊重すると、そういうことでよろしゅうございますか。
○ 副大臣(上田勇君) ちょっとこうはっきりしない答弁で申し訳ございませんけれども、先のことについて今明言をすることはなかなか難しいのは御理解いただけるんじゃないかというふうに思いますが、文部科学省の御意見も踏まえて、よく相談しながら決めていきたいというふうに考えております。
○ 西岡武夫君 いや、実はそこが問題なんでして、私のこれまでの長い経験の中で、先ほど副大臣もおっしゃいましたけれども、私立大学との均衡等々を考えながらというお話のところに実は引っ掛かるわけであります。
 私立大学の各学部の授業料というのは、御承知のとおりに相当の格差がございます。それぞれ違います。これについては、私ども私学振興助成法を制定しまし て、国費をできるだけ投入することができれば、だんだんこの格差というものをなくしていって学部別の授業料の差というものをなくしていく。
 すなわち、学生の皆さん方がスタートの時点で、お金がないためにやむなく、本当は自分は医学部に進みたい、工学部、理学部に進みたいと、理工学部に進み たいと考えていても、授業料が高いというようなことのために文系の方に進むというようなことがあってはならないと。少なくとも教育というのは、スタートの 時点でみんなが同じような条件の下で教育を受けられることができるというふうに、本来私学についてもそういう方向にすべきであるというふうに私は考えてい るんですけれども、何せ、私学振興助成法が成立をしまして施行されましたのが昭和50年から51年にかけてでございますから、そこまで持っていくというこ とは今日までできないでいるわけですけれども、少なくとも国立大学についてはそのことを堅持するんだと、今後とも。ということを財政当局としてもこの際明 確にしていただきたいと。
 もう一度御答弁をお願いいたします。
○ 副大臣(上田勇君) もちろん、国立大学の授業料につきましては、経済状況にかかわらず学生に進学機会を提供するという国立大学の役割を踏まえて適正な水準を維持する必要があるというふうには考えているところでございます。
 具体的なことにつきましては、繰り返しになって恐縮でございますが、文部科学省の御意見もよく踏まえて、相談しながら検討していきたいというふうに考えております。
○ 西岡武夫君 副大臣にお願いをいたしますが、もう一度御答弁をいただきたいんです。相談しながらではなくて、文部科学省の意向を尊重してというふうに御答弁をいただきたい。
○ 副大臣(上田勇君)  もちろん、御意見を伺い相談をするということは文部科学省の御意見を尊重するということでありますが、具体的にどういうような形にしていくかというのは、 これは先のことでもございます。中期計画以降のことにつきましては、今具体的にどのようにするかというのは明言は差し控えさせていただきますけれども、よ く相談をしながら決めていきたいというふうに思っております。
○ 西岡武夫君 私がこのことをちょっとしつこく申 し上げているのは、国立大学の在り方の基本にかかわる、言わば哲学の問題だと思うんです。国立大学が各学部別の授業料というものを設けるということになり ますと、今私が申し上げていることは根本から覆るわけです。このことについて文部科学省と財務省とが同じ考え方で国立大学というものを認識しているかとい うことを明確にしていただきたいんです。
 これから考える、相談するということではなくて、国立大学そのものはそういう役割を持っているんだということについては、副大臣は賛同していただけますか。
○ 副大臣(上田勇君) お答えいたします。
 先ほども申し上げましたように、だれもが経済的状況にかかわらず修学の機会が得られる、それが国立大学としての重要な役割であるという認識はもちろん共有をしているところでございます。
○ 西岡武夫君 是非、今副大臣が御答弁になりましたことを、財務省の組織、財務省として今後とも明確にこれは守っていただきたいというふうに思います。
 それにつけましても、文部科学省としても、この考え方については確固たる信念の下に、各全国の国立大学についてそういう基本的な方針というものを貫くということで今後お願いしたいと思いますが、大臣、よろしゅうございますか。
○ 国務大臣(中山成彬君) そのとおりでございます。
○ 西岡武夫君 財務副大臣、御多忙でしょうから結構でございます。どうもありがとうございました。
 本題の、今審議されておりますこの法案に直接かかわる問題に移りますけれども、私自身はこれまで、国立大学の医学部を中心として、単科の医科大学を中心 として統合するという方向については、歴史的な経緯からそろそろそういうことになっていいであろうというふうに私も思っております。
 ただ、その中で特徴のある、例えば今審議の対象になっております富山の医科薬科大学等は、これはほかの医科大学の統合とはちょっと違う意味を持っていると私は思っております。
 大臣にお尋ねをいたしますけれども、なぜ、13でございましたか、単科の医科大学が設立されたのかと、設置されたのか、その経緯を簡単で結構でございま すから。そして、今なぜそれが統合という方向になったのか、じゃ、なぜ初めから医学部にしなかったのか、そのことについて大臣どのように御認識になってお られるのか、お尋ねをいたします。
○ 国務大臣(中山成彬君)  いわゆる新設の医科大学、昭和48年から53年にかけまして12の大学が設置されたというふうに聞いておりますけれども、これにつきましては、当時の深刻 な医師不足を背景に、無医大県の解消を目的として医科大学の整備を進めてきたと、こういう方針があったと、こう聞いておるわけでございます。
 これからの医学大学につきましては、この無医大県の解消が急がれる中で、副学長の設置とか、あるいは外部の有識者の意見を大学運営に生かすと、こういっ たことから参与の導入を図るというふうなことで、既存の大学にとらわれない、新しい、清新な形で一体的かつ機動的に医学に関する教育環境を推進するという 観点からこういった単科の医科大学として設置されたものと、このように承知しておるところでございますが、近年に至りましてこういった医学とかあるいは医 療分野を取り巻く環境の変化がございまして、生命科学だとかあるいは応用工学等、学際的な分野における教育研究の発展充実が求められていると。こういった 中から、各大学におきまして自主的に幅広い観点から検討が行われまして、そして医学、理学、工学、農学等の学際領域での対応とかあるいは教育研究分野の幅 の広がりなどのメリットがそれぞれ得られるんではないかと、こういったことから統合という動きになっていると、このように認識しておるところでございま す。
○ 西岡武夫君  大臣、事務当局からどのように経緯を説明を受けておられるかわかりませんけれども、実は違うんですね。もっと、この単科の医科大学をつくることになりまし た背景というのは、たまたま、これも実は問題があると思うんですけれども、人材養成について、当時文部省はあらゆる分野について常に受け身の立場にありま した。これ自身が実は問題があったと私は思っています。
 当時の文部省としてこれからの日本の将来を展望する中で、どういう分野にどういう人材を養成していくべきなのかという、そういうものを持つよりも、医師 の場合については厚生省、当時の厚生省が、これから、当時私の記憶では、今からは臓器別の専門医の時代だと。これもいろいろと問題が実はその後生じてき て、今日はかなりいろんな考え方が変わってきていると思いますけれども、臓器別の専門医の時代に入っていくんだと。そうなると、医師の数は大幅に必要に なってくると。養成、もっと、実はこの医師の養成の問題についてはもう一つここで公に申し上げない方がいいような事情も実はあって、医学部、医科大学をつ くるという要請が厚生省の方から出て、それを受けて当時の文部省が新しい、従来ですと医学部を新設するという方向に方針を戦後、敗戦後初めて転換したわけ です。
 ところが、皆様方も御記憶であろうと思いますが、当時大学紛争がまだ収まっていない、そういうさなかに新しい大学をつくっていくんだと、学部をつくって いくんだという、そういう状況に置かれまして、せっかく新しい医科の学部をつくるならば、この際、そういう大学紛争のいろいろなあらしに巻き込まれないよ うな形で単科の大学をつくるべきではないかと。これは、実は医科の単科大学をつくるということについては、いろいろな学問分野との接点を、今大臣がおっ しゃったようになるべく接点が多い方がいいということは十分当時の私どもも承知をしていたんですけれども、何せあの大学紛争の大混乱がまだ収まらない状況 の中で、そこに新しい、収まらない大学に新しい学部を創設するということについてはいろいろな問題があったということで、いろいろ検討した挙げ句、単科の 医科大学にしようということで実は単科の医科大学になったわけであります。 
 そのことは、事務当局で結構ですから、お認めいただけますか。
○ 政府参考人(石川明君) ただいま西岡先生からお話のあったような事情が当時あったということは、私ども認識しておるところでございます。
○ 西岡武夫君  そこで、そうはいいながらも、特に今回審議いたしております富山の医科薬科大学の場合には、日本のこれまでの医学教育についてのいろいろな流れの中で、御 承知のとおりに、富山県が漢方という、そういう分野で非常に蓄積された歴史のある地域であると。したがって、せっかく単科の医科大学をつくるならば、富山 大学に当時薬学部があったわけでございます。私は、当時、政務次官でございましたけれども、富山大学と交渉をいたしまして、医科大学をせっかくつくるんだ から特色のある大学をつくったらいいと考えると。したがって、富山大学の薬学部を切り離して、そして新しい医科薬科大学を、これは世界的にもこれから大き な役割を果たしていくであろうという、そういうことを考えて、かなりこれは紛糾しました。紛糾しましたけれども、富山大学の当時の学長を始め皆様方には大 変な御迷惑を掛けましたけれども、薬学部を富山大学から切り離して、そして医科薬科大学というものを創設したという経緯がございます。
 そういうことを考えますと、これを富山大学に単純に、ほかの単科の医科大学とはちょっと、商船の大学の場合もそうだったと私は思うんですけれども、ほか の単科の医科大学と同じように、とにかく合理化して一緒にしちゃった方がいいんだというような考え方でこの特色のある富山医科薬科大学を全部富山大学に統 合するんだということについては、いささかこれは疑問がございます。
 これについて大臣の御感想をいただきたいと思います。
○ 国務大臣(中山成彬君)  この富山医科薬科大学の設立に当たりまして西岡委員が御尽力いただいたという話もこれまた事務方から聞いているわけでございまして、そのことにつきまして は、正に今お話がありましたように、富山県におきます製薬産業の発展ということもあったわけでございまして、こういった地域の特性を生かした医大づくりの 方針、これに基づきまして医薬一体の総合治療、医薬学を特色としたこういう大学ができたと、このように聞いているわけでございます。
 それはそれでこれまでもその特色を発揮してやってきたと思うわけでございますが、これにつきましても、先ほども申し上げましたが、やはり医学、薬学のみ ならず、理学だとかあるいは工学分野、さらには人文系の分野との連携も積極的に推進する、こういったことも視野に入れまして、この統合によりまして教育研 究環境を一層充実して、統合医薬学研究のアジア及び世界の拠点としてその特色を発揮しながら更に発展させていこうと、こういうふうなことから今回の統合に 至ったものだと、このように考えているわけでございます。
○ 西岡武夫君 私の持ち時間はもう参りましたけれども、委員長のお許しをいただきまして、もうちょっと続けさせていただきたいと思います。他の委員の皆さん方には御迷惑を掛けまして、お許しをいただきたいと思います。
 今大臣からの御答弁がございましたように、是非、もう事ここまで至ったわけでございますから統合という方向になりますので、私自身は不本意でございます けれども、どうか、今大臣がおっしゃったように、特に富山の場合につきましては、医科薬科大学のこれまで果たしてきた役割と、世界的にも非常に大きな役割 をこれからも果たしていくであろうと思われるこの特徴、特色というものを富山大学になっても十分生かしていくように御指導をいただきたいということを特に お願いを申し上げたいと思います。
 それからもう一点お尋ねをいたしたいと思うんですけれども、独立行政法人で国立大学各大学がそれぞれスタートをしたわけでございますけれども、例えば各 大学の設備等、予算化されて発注されますですね。この入札等の権限というのは、独立行政法人である各地域の国立大学が全責任を持って行うという仕組みに なっているんでしょうか。
○ 政府参考人(石川明君) 私の方からお答えをさせていただきます。
 基本的に、各国立大学法人が調達をいたします設備、備品、物品等につきましては、それぞれの法人の責任において購入、調達をするということでございます。
○ 西岡武夫君 大学の建物あるいは附属病院等の建設については同じような仕組みでございますか。
○ 政府参考人(石川明君) 各国立大学の施設の整備につきましては、国におきまして施設整備費補助金といったものを設けまして、これにより整備を図っているということでございます。
○ 西岡武夫君 いや、私がお尋ねしておりますのは、その建設業者等を決める場合の入札等について、これはそれぞれの独立行政法人たる、各、各ですね、各国立大学に一任されていると、こう理解してよろしいんですか。
○ 政府参考人(石川明君) そのようなことでございます。
○ 西岡武夫君  今日はもうこの法案の採決に入るという理事会での御決定でございますから、ここで本来ならば参考人等もお呼びして、今局長から御答弁がございましたのと実 態が全く違っていると、現地の各大学で決めてはいないと、入札が行われる数か月前からどことどことどこの建設会社が建設するということが決定していると、 内々。そういううわさを聞いて、ふたを開けてみるとそのとおりになっているという実例を私は持っています。これは一体どういうことでしょうか。
○ 政府参考人(石川明君) ただいまのお話につきましては、私、具体的なその事例、内容については現在ちょっと承知していないところでございます。
○ 西岡武夫君  いや、具体的なことを局長は御存じないと思いますけれども、各大学に任せられているというのは本当ですか。一切、一切文部省の方から、文部科学省の方から このことについてはいかなる形であっても介入していないと。介入という言葉は適切でないと思いますけれども、いかなる形でもタッチしていないと、このよう に断言されますか。
○ 政府参考人(石川明君) 実際に、その施設設備を担当いたします業者の選定等につきましてそのようなことがあるというふうには私は考えてもおりませんし、承知しておりません。
○ 西岡武夫君 大臣にお尋ねをいたしますが、もしもこのことが、今局長から御答弁になったようなことでない実態が明らかになった場合に、どなたがどのような責任、今の局長の御答弁に対して責任をお取りになりますか。
○ 国務大臣(中山成彬君) 今の局長が答弁しましたように、適正になされていると、このように考えております。
○ 西岡武夫君  いえ、それが実態と違っていて、入札が行われるはるか以前から既に決定されていると。このごろはなかなか単独では、こういう時代でございますから、共同企 業体を組んでやるとか、いろいろ組合わせとかなんとかそういうものもあるんですけれども、それも含めて、あらかじめ決定されていて結果もそのようになって いるという実例を私は具体的に持っています。
 今日は時間がありませんから、そこまで突っ込んで、どこのどこの大学のどういう建物をどの業者がどうしたということまでは申しませんけれども、そういう 実態があるということを私は承知をして、しかもそれが現地の大学においては一切関知できない状況になっているということを承知しています。これがもしも明 らかになった場合には、文部科学省としてはだれが責任取られますか。
○ 国務大臣(中山成彬君) そういうことがあってはならぬことでございますし、現に私どもはそういうことがあるということは承知しておりませんので、仮定の質問にはお答えするわけにはいかないということでございます。
○ 西岡武夫君 今の大臣のお言葉を私はそれでは信用いたしまして、少なくとも今後そういうことはあり得ないと、このように理解してよろしゅうございますか。
○ 国務大臣(中山成彬君) そうでなければならないと考えております。
○ 西岡武夫君 最後に、もう時間も経過いたしましたので、最後のもう一点お尋ねをいたします。
 今後、今、全国の公立、都道府県立の大学、公立の大学、私立の大学、かなり将来に対する経営が心配されると。どこまで、いつまで存続するのかということ をそれぞれ模索しているといいましょうか、悩んでいる大学がたくさんございます。これは文部科学省としても十分御承知と思います。
 そうしますと、この独立行政法人化した国立大学が、これは将来の問題として、公立大学、私立大学も含めて統合するというようなことは予想されておられますか。
○ 政府参考人(石川明君) 今のお尋ねでございますけれども、私立大学等を取り巻く経営環境が非常に厳しくなっているということは御指摘のとおりでございます。
 また、国立大学につきましては、私ども、運営費交付金等をしっかり措置しながらこれの教育研究の発展を支えていきたいと、このように考えておりまして、現時点ではそのような、御指摘のようなことは考えていないというか、考えられないところでございます。 
○ 西岡武夫君 それが具体的に具体的な事例として出てきた場合には、文部科学省としてはどのように対応されますか。
○ 政府参考人(石川明君) 公私立大学との間の再編統合ということでございますけれども、法人や大学の法的位置付け、あるいはその財源負担の問題等もございます。現行制度下では、直ちに再編統合を行うということにつきましては難しい問題がたくさんあろうかと思っております。
 ただし、今後、特に地方を中心といたしまして、設置形態の違いを超えた大学間の連携、協力、支援の必要性といったものは大いに高まってくると予想しておりまして、この点につきましては今後の重要な研究課題であると、このように認識しているところでございます。
○ 西岡武夫君  これで最後でございますが、さきのこの当委員会で奨学金の問題等、御議論がございました。今まで私の記憶では、国立大学の入学金もでございますけれども、 特に授業料につきましてこれを値上げをずっと続けてきた。そのときに値上げされましたものについては、その金額分はおおむね奨学資金に充てると、授業料の 値上げ分で学生に負担をしてもらった分については全額大体奨学資金の増額に充てるということで進んできたというふうに私は思っておりますけれども、これか らの、まあこれからそう値上げばっかりされても困るんですけれども、奨学資金と授業料の値上げの関係についてはどのように御認識になっているか、最後にお 尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。
○ 政府参考人(石川明君) 学生の修学機会の確保をするということは大事なことでございます。
 かつて、委員が今御指摘のように、国立大学の授業料を上げたときにも奨学金を拡充をしているというような実績がございます。また、今回の授業料、国立大 学の授業料の標準額の改定に際しましても、私ども、この点にも十分留意をいたしまして奨学金の充実に努めたわけでございまして、平成17年度予算におきま しても、無利子奨学金の貸与月額の増額、これは千円増額でございますけれども、これを含めまして、無利子、有利子奨学金を合わせまして対前年度比で690 億円の増額、これで7,510億円の事業費をもちまして、対前年度6万9千人増の、総数で103万4千人の学生に奨学金を貸与すべく事業の充実を図ってい るところでございます。
○西岡武夫君 終わります。

(※議事録の用語を1ヶ所修正し原文のまま掲載しております。)